2016年(平成28年) 10月15日(土)付紙面より
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酒田市の南平田小学校(長岡均校長)の5年生たちが14日、学校裏の実習田で、春に自分たちで植えた水稲を、伝統のハンコタンナ姿で手刈りした。
1993年から毎年、5年生が総合学習の一環で、学校裏にある土田治夫さん(55)=同市飛鳥、農業=のほ場10アールを借りて取り組んでいる。今年も5月中旬に「つや姫」を手植えし、成長を観察してきた。
この日は5年生56人が参加。女子はかすりの着物ともんぺに、黒い布で額や口元を覆うハンコタンナを着けた。土田さんから「昔は子どもも学校を休み、家族総出で稲刈りをした」などの話や鎌の使い方を聞いた後、田んぼに入った。
青空が広がる好天の下、子どもたちは土田さんやJA庄内みどり青年部メンバーのアドバイスを受けながら、一株ずつ丁寧に鎌で刈り、5、6株を集めてひもで縛ることを繰り返した。要領を得て手際良く刈り進み、あっという間に自分の分担を終える子もいた。
迫口友香さん(10)は「力が必要なので少し疲れたが、ザクッ、ザクッと切れるのが気持ち良く、面白かった。ストレス解消にもなる」と話した。
刈り取った稲は、田んぼ脇にくい掛けにして自然乾燥。今月25日には子どもたちが足踏み式の脱穀機で脱穀。12月には土田さんらを招いて感謝祭を開き、おにぎりにして会食する予定。