2023年(令和5年) 2月10日(金)付紙面より
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酒田市の酒田東高校(大山慎一校長、生徒487人)で8日、課題研究発表会が開かれ、2年生が探究型学習の一環で昨春から調査研究してきた成果をポスターやステージで発表した。
同校は2018年度、自分で見つけた課題を主体的・協働的に解決する「探究型学習」に重点を置く「探究科」を開設。課題研究はこれを見据えて14年度に導入し、2年生が数人ずつのグループに分かれ、人文や自然、社会などさまざまな分野の調査・研究に取り組んでいる。
この日は同校とともに鶴岡南高、酒田西高、酒田光陵高、酒田一中の生徒たちも研究成果を持ち寄って参加、午前中はその成果をポスターにまとめてグループごとに発表した。
「人工オーロラを作ろう」のテーマで発表した酒田東高2年の男子生徒3人は、オーロラの基本原理を紹介した上で、地球に見立てたネオジウム磁石と剣山をコイルでつないで真空ポットに入れ、電源装置を働かせたところ、オーロラ状の紫の発色を確認。今後の展望として「磁石と剣山の距離を近くし実験したい」と述べた。
また、「江戸っ子から学ぼう」と題して女性の社会進出に必要なことを江戸時代の生活から考えた同校2年の女子生徒3人は「江戸時代の農村で発達した青年自治組織による保育兼教育システム、当時の人たちに根付いていた地域で子どもを養育する考えが現代にも不可欠」と報告した。
引き続き同校2年の代表7グループがステージで、▽「葉っぱから電気を」=SDGsの目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」の達成に向けて植物の葉から電気を生み出す実験の展開▽「AIで花粉予測」=より正確な花粉飛散量を予測するため気象データと花粉データを用いて時系列解析と呼ばれる回帰予測AIの作成―など調査研究の成果を堂々と披露した。
一方、この日午後には同校1年による研究発表も行われた。