2023年(令和5年) 2月14日(火)付紙面より
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文化庁の補助を受け、酒田市黒森地区に伝わる県指定無形民俗文化財「黒森歌舞伎」の一座「妻堂連中」(五十嵐良弥座長)は、明治期から使用してきた黒森日枝神社演舞場の幕2点を新調し15(水)、17(金)の両日に行われる正月公演でお披露目する。演舞場で通し稽古が行われた11日午後にマスメディア向け内覧会が行われ、五十嵐座長は「補助がなかったら、新調は考えられなかった。3年ぶりの正月公演。きれいになった舞台も含め、ぜひ大勢から鑑賞してもらいたい」と話した。
新型コロナウイルス感染拡大を受け、その伝承が危ぶまれている民俗芸能はじめ各種文化財を支援する同庁の補助事業「地域文化財総合活用推進事業」を活用し新調したのは、舞台正面に掲げる「俵藤太幕(たわらとうたまく)」(縦3メートル、横12メートル)、「一文字幕」と称される「福助幕」(縦1メートル、横12メートル)の2点。
「俵藤太幕」は、1902年に寄贈を受けたもので、俵藤太(藤原秀郷)が大蛇に頼まれてムカデを退治したという伝説が描かれている。「福助幕」はより古く1898年の寄贈。ちょんまげを結い、かみしもを着けて座っている福助の周囲に、縁起物の鶴や亀、松を配置している。いずれも100年余が経過し、破損など傷みが目立っており今回、同事業を使って衣装、かつら、大道具・小道具とともに新調した。太鼓などの補修も含めて事業費は4597万円で、このうち4547万円が補助。
11日は間近に迫った正月公演に向けて稽古にも熱が入る中、五十嵐座長、黒森歌舞伎保存会の菅井儀一会長が演舞場に掲げられた幕2点を紹介。五十嵐座長は「3年ぶりの正月公演ということもあり、座を挙げてより良いものにしようと努力している。きれいになった舞台も含め、楽しんでもらえたら」と話した。
今年の本狂言は2003年以来となる「昔談柄三荘太夫(むかしがたりさんしょうだゆう)」。地元・黒森小児童による少年歌舞伎「青砥稿花紅彩画(あおとぞうしはなのにしきえ)」の「稲瀬川勢揃の場(通称・白浪五人男)」とともに上演する。
2023年(令和5年) 2月14日(火)付紙面より
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バレーボール・2022ー23Vリーグ女子2部(V2女子)は11、12の両日、酒田市国体記念体育館など全国2会場で計8試合が行われた。今季最後となるホームでの連戦に挑んだ同市を拠点とするプレステージ・インターナショナルアランマーレは大野石油広島オイラーズ、ヴィアティン三重と対戦し連勝、通算15勝1敗とし群馬銀行グリーンウイングスと入れ替わり首位に立った。
V2女子は今季、11チームがエントリー。リーグ戦は2回戦総当たり(計20試合)で来月上旬まで行われる。昨季同様、上位3チームによるファイナルステージを勝ち抜いた2チームが翌4月に行われるV1下位との入れ替え戦に挑む。
初日、2日目とも終始アランマーレペースで試合が進み、ホームの大きな拍手が加わり、終わってみれば圧勝。「『超々攻撃型』が今季のモットー。昨季のファイナルステージを経て昇格は夢物語ではなくなった。勝ち進みたい」と北原勉監督が話すよう、小柄ながら力強いスパイクをたたきつける加入2年目の前田美紅選手(24)=背番号2、アウトサイドヒッター=が攻守の中心としてチームをけん引。今季から主将となった木村友里選手(27)=同3、アウトサイドヒッター、有村涼美選手(23)=同17、同=と共に強打で得点を重ねた。
初日は730人、2日目も700人が詰め掛け、声を出しての応援はできないものの、入場時に渡されたハリセンをたたいて選手たちを鼓舞。広島との一戦を前に、同市の酒田光陵高校音楽部吹奏楽班による「酒田甚句」「最上川舟唄」の演奏に合わせ、同校書道部員が書道パフォーマンスを披露したほか、会場の一角では同校ビジネス流通科の生徒たちが販売実習。ハーフタイムには地元チアダンスチームが華麗な舞を披露した。
アランマーレの次戦は今月18日(土)で、浜松市のサーラグリーンアリーナでブレス浜松と対戦する。
▽第12週初日
25―12
アラン3 19―25 1広 島
マーレ 25―12
25―18
▽同2日目
アラン 25―19
マーレ3 27―25 0三 重
26―24