2023年(令和5年) 2月26日(日)付紙面より
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多様性に即した寛容な社会構築
4月から県内自治体で初の取り組み
酒田市の丸山至市長は24日、LGBT(性的少数者)のカップルに対し婚姻と同等の関係を認める「パートナーシップ宣誓制度」(仮称)を今年4月から導入すると発表した。2028年度まで10カ年にわたる第2次市男女共同参画推進計画「ウィズプラン」のうち主要施策として位置付けている「性的マイノリティ(少数者)への配慮」に基づくもので、関連条例の改正案が現在、市議会3月定例会に上程中。市によると、同様の制度を導入する自治体は県内では初めて。
同日に開かれた定例記者会見で丸山市長が概要を発表した。
市はウィズプラン策定後、広く市民を対象にした性の多様性に関する理解促進講座を随時開催してきたほか、昨年5―6月には市民を対象に当該制度導入の賛否を聞くアンケート調査を実施。626人から回答が寄せられ、賛成(55・3%)が反対(11・3%)を大きく上回った。さらに2015年11月に渋谷・世田谷両区が導入して以来、全国的な導入自治体の人口カバー率が65%を超え、今後もさらに増加すると推測されている。
一方、酒田光陵高の生徒有志が昨年11月、市内の企業の協力を受け課題研究の一環としてLGBTカップルに特化した模擬結婚式・披露宴を企画するなど同制度の周知に向けた活動を展開。導入を求める市民がいることから市の担当職員が今月3、21の両日、当事者、同校生徒と制度の在り方について意見交換。より当事者に寄り添った、充実した制度になるよう話し合いを重ねてきた。
制度の概要によると、対象は▽双方・一方がLGBTであり、相互の協力で継続的な共同生活を行うことを約束したパートナー関係にあること▽双方が成年で配偶者がなく、宣誓をする相手以外とパートナーシップはないこと▽双方が市内の同一所在地に住所を有すること(3カ月以内の転入予定者を含む)―など。電話・メールで事前予約し申請、職員との面談、要件確認を経て、当事者2人に市長名の「宣誓書の受理証明書」を交付する。これを提示することで、市営住宅入居が可能になるほか、所得・納税証明書、就学援助、特別支援教育就学奨励費などの申請ができるようになる。
丸山市長は「市として導入を決断しない環境にない。多様性を認め合う寛容な地域社会を構築し、市民の幸福度向上、持続可能なまちづくりにつながれば」と話した。制度開始日は4月1日(土)で、申請の受け付けは市交流ひろばで同3日(月)からの予定。
今月21日に光陵高校内で開催された意見交換で、LGBTカップルは▽携帯できる証明カードの発行▽手術同意書への署名など医療機関への周知▽相談窓口の設置▽小中学校における性の多様性を学ぶ場の企画―などを求め、「当事者のニーズを盛り込んだ制度にしてほしい」と要望した。
また、出席者からはLGBT応援企業の認証制度導入、啓発イベントの開催など理解促進に向けたアイデアが出された。新年度以降、関連する学びを深める同校ビジネス流通科2年の土田昴太郎さん(16)は「LGBTについて再認識。理解促進に向けた啓発を中心にさまざまなイベントに取り組みたい」と話した。
2023年(令和5年) 2月26日(日)付紙面より
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バンド演奏 小物作り 保護ネコがお出迎え
酒田市の酒田駅前交流拠点施設「ミライニ」で22、23の両日、ネコに関するイベント「ニャンニャンフェスティバル」が開かれ、多くの人でにぎわいを見せた。
2月22日が「ニャンニャンニャン」と読めることから、愛猫家たちでつくる実行委員会が1987年に制定したのが「猫の日」。今年も翌23日の天皇誕生日にかけて全国各地でネコに関するイベントが開催された。ミライニでは今回、市内でイベント制作・運営などを手掛けるLab(小松祐規代表)とともに企画、冬の酒田を盛り上げた。22日は「ミュージックマルシェ」と題して、中央図書館をステージに演奏会が行われ、3バンドが出演。約120人の来場者が落ち着いた音楽に耳を傾けた。
23日は「ねこマルシェ」。地元クラフト作家らが手掛けた、ネコにちなんだグッズ販売のほか、絵付け体験やキーホルダー作りといったワークショップが行われ、多くの来場者が買い物や小物作りを楽しんだ。
市が制定する「酒田ものづくりアワード」を本年度受賞した加藤木工(北今町)の4代目・加藤渉さん(48)のブース内でネコケシの絵付けを体験した池田叶夢さん(7)=庄内町払田=は「ネコのこけしは初めて見た。かわいくて色付けも楽しい。完成したら玄関に飾りたい」と話した。
会場にはイヌ・ネコの保護活動を行っている庄内アニマル倶楽部(佐藤あゆみ代表)のブースも設置され、保護ネコ5匹がケージ内から来場者をお出迎え。佐藤代表は「公共施設の室内イベントで、保護ネコを連れて参加できる機会は今までなかったので本当にありがたい。祭りのポジティブな雰囲気が、保護ネコに同情的なイメージを持たずにシェルター見学や里親面接につながっていて、活動が周知される良いきっかけとなっている」と実感を述べた。