2024年(令和6年) 2月21日(水)付紙面より
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月の沢温泉・北月山荘のフレンチ食堂「モン・ヴィペール」で調理を担当するシェフ・富樫一仁さん(42)=鶴岡市出身=が19日、庄内町の立川複合拠点施設に初出店した。提供したのは同町産の食材を使用した「麻婆豆腐弁当」。用意した47個がすぐに完売するなど好評だった。富樫さんは「複合拠点施設に出店することで、北月山荘の新たなファンを獲得できれば」と話している。
富樫さんは昨年2月から同町の地域おこし協力隊員として北月山荘を拠点に立谷沢地区の観光と誘客促進を担当。これまでシェフとして活躍してきた経歴を買われ、昨年7月からは同施設内の食堂で調理を行っている。
複合拠点施設では、昨年7月のオープン以降、1階に設置されたカフェ厨房(ちゅうぼう)を活用し、町内の飲食店などが出店。チーズケーキやオリジナルスイーツなどを販売している。
今回は同町立谷沢産のササニシキのご飯、町内産の豚肉や自家製のとんこつスープを使ったマーボー豆腐のお弁当(1000円)を作った。午前11時の開店から、地区住民らが次々と訪れ、富樫さんが出来上がった弁当を手渡し。予約も含め用意した47個が30分ほどで完売した。
富樫さんは「北月山荘では朝食と夕食を提供しているが、昼食で何か食べられるものがないかとお客さまに尋ねられることがあった。今後、レトルト商品を開発したいと思っており、今回は実験的な意味もある。本格的なフレンチは北月山荘で楽しんでもらい、それ以外の料理をこちらで提供していきたい」などと話していた。
複合拠点施設への出店は今後も月1回程度継続していく予定という。