2005年(平成17年) 10月25日(火)付紙面より
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おもちゃでの遊びを通じて障害児の発達や交流を支援する「おもちゃの図書館」ボランティアの東北地区研修会が23日、鶴岡市ゆうあいプラザ「かたぐるま」で開かれ、専門家の講演や分科会などを通じてより良い活動の在り方を探った。
おもちゃの図書館は、障害のある子供たちがおもちゃで楽しく遊ぶことを通じて発達や交流を支援、社会参加を促そうと、各地の福祉施設などに定期的に開設し、無料でおもちゃを貸し出すなどの活動を展開している。
今回の研修会は、全国のおもちゃの図書館の活動を支援している日本おもちゃ図書館財団(本部・東京都中央区)、児童福祉関連図書の普及などを行っている日本児童福祉協会(東京都新宿区)が主催。東北地方で同ボランティアに携わっている人たちや保護者ら、合わせて約60人と児童約20人が参加した。
午前中は、おもちゃの図書館全国連絡会世話人副代表の中嶋武子さん、宮城県の古川おもちゃの図書館の丸谷一郎さんの報告に続き、同県立利府養護学校の佐藤秀明教諭の講演「発達障害のある子どもの理解と支援」、午後は2つの分科会に分かれて情報交換。また、会場には最新のおもちゃを展示したおもちゃ広場が設けられ、子供たちがボランティアの指導の下、楽しく遊んだ。
8年前に設立され、鶴岡市のかたぐるまを拠点に活動しているおもちゃの図書館「ぽっぽの会」の山崎せい子代表によると、東北地方の同ボランィアは約50団体あるが、県内はぽっぽの会を含めて2団体と少なく、今ひとつ関心が低いという。
山崎さんは「おもちゃによる遊びを通じて子供たちの感性や人とかかわる力が育まれるほか、親同士の交流の機会にもなている。活動の輪を広げていきたい」と話していた。
ぽっぽの会は庄内地方で唯一のおもちゃの図書館。原則として毎月第2、第4土曜日の午前10時から正午まで、かたぐるまで活動している。問い合わせは山崎代表=電0235(24)3214=へ。
「おもちゃ広場」で楽しそうに遊ぶ子供たち