2024年11月27日 水曜日

文字サイズ変更



  • プリント用表示
  • 通常画面表示

荘内日報ニュース


日付の新しい記事へページを移動する日付の古い記事へ
  • ニューストップ
  • 最新記事
  • 戻る

2006年(平成18年) 12月6日(水)付紙面より

ツイート

市原圓潭氏の顕彰碑建立 関係者集い冥福祈り除幕式

 幕末から明治時代にかけ、仏画や武者絵、大和絵、山水画などさまざまな手法で数多くの絵を描き「画僧」と呼ばれた市原圓潭(えんたん)和尚の顕彰碑がこのほど完成し5日、圓潭和尚が眠る鶴岡市大淀川の淀川寺で碑の建立を記念して除幕式と祝賀会が行われた。

 圓潭和尚は1817(文化14)年に酒田天正寺町の呉服屋の四男として生まれた。幼い時から絵を好み、24歳で江戸の絵師・狩野探淵に入門。京都や奈良、長崎などの寺社を巡歴し、多くの古仏画を模写するとともに大和絵を学び、独自の画風を確立した。

 35歳の時に鶴岡の大督寺で仏門に入り、江戸で修行を積みながら絵画の研究を重ねた。その後、古里に戻り、61歳で田川郡大淀川村(のちの大泉村)淀川寺の住職となった。一時期、酒田の千日堂南町に住んだが再び淀川寺に戻り、85歳で生涯を終え同寺に葬られた。

 同寺の本堂東側には、圓潭和尚が生前建てた自らの墓が残されていたが近年風化が著しく、「大淀川住民の誇りである圓潭和尚を供養し、後年に名を継いでいこう」として同寺護持会は今年4月に顕彰碑の建立を計画。有志で実行委員会(蛸井佑吉代表)をつくり、半年ほどかけて地元石材屋を通して碑を製作した。碑は高さ約1・8メートル。全体は御影石で作られ、圓潭和尚の略年譜が刻み込まれた黒石が正面にはめ込まれている。

 顕彰碑は圓潭和尚の墓があった場所に建立された。風化した墓は同寺本堂西側に移され、歴代住職の墓に並べられた。

 この日の除幕式では、圓潭和尚とゆかりのある常念寺(鶴岡市睦町)の渡辺成就住職や大督寺(同市家中新町)の斎藤淳明住職など3人が読経し、護持会メンバーたちが除幕。地元住民や檀家など約30人の参列者が次々と焼香し、故人の冥福を祈った。式後、淀川寺内で祝賀会が行われ、参列者たちが顕彰碑の完成を喜び合った。
          

画僧・圓潭和尚の略年譜が刻み込まれた顕彰碑が完成した
画僧・圓潭和尚の略年譜が刻み込まれた顕彰碑が完成した



日付の新しい記事へページを移動する日付の古い記事へ

記事の検索

■ 発行月による検索
年  月 

※年・月を指定し移動ボタンをクリックしてください。
※2005年4月分より検索可能です。

  ■ キーワードによる検索
   

※お探しのキーワードを入力し「検索」ボタンをクリックしてください。
※複数のキーワードを指定する場合は半角スペースを空けてください。

  • ニューストップ
  • 最新記事
  • 戻る
ページの先頭へ

ニッポー広場メニュー
お口の健康そこが知りたい
気になるお口の健康について、歯科医の先生方が分かりやすく解説します
鶴岡・致道博物館 記念特別展 徳川四天王筆頭 酒井忠次
酒井家庄内入部400年を記念し、徳川家康の重臣として活躍した酒井家初代・忠次公の逸話を交え事績をたどる。
致道博物館 記念特別展 第2部 中興の祖 酒井忠徳と庄内藩校致道館
酒井家庄内入部400年を記念し、庄内藩中興の祖と称された酒井家9代・忠徳公の業績と生涯をたどる。
致道博物館 記念特別展 第3部 民衆のチカラ 三方領知替え阻止運動
江戸幕府が3大名に命じた転封令。幕命撤回に至る、庄内全域で巻き起こった阻止運動をたどる。
致道博物館 記念特別展 第4部 藩祖 酒井 忠勝
酒井家3代で初代藩主として、庄内と酒井家400年の基盤を整えた忠勝公の事績をたどる。
致道博物館 記念特別展 第5部 「酒井家の明治維新 戊辰戦争と松ケ岡開墾」
幕末~明治・大正の激動期の庄内藩と明治維新後も鶴岡に住み続けた酒井家の事績をたどる。
酒井家庄内入部400年
酒井家が藩主として庄内に入部し400年を迎えます。東北公益文科大学の門松秀樹さんがその歴史を紹介します。
続教育の本質
教育現場に身を置く筆者による提言の続編です。
教育の本質
子どもたちを取り巻く環境は日々変化しています。長らく教育現場に身を置く筆者が教育をテーマに提言しています。
柏戸の真実
鶴岡市櫛引地域出身の大相撲の元横綱・柏戸の土俵人生に迫ります。本人の歩み、努力を温かく見守った家族・親族や関係者の視点も多く交えて振り返ります。
藤沢周平の魅力 海坂かわら版
藤沢周平作品の魅力を研究者などの視点から紹介しています
郷土の先人・先覚
世界あるいは全国で活躍し、各分野で礎を築いた庄内出身の先人・先覚たちを紹介しています
美食同元
旬の食べ物を使った、おいしくて簡単、栄養満点の食事のポイントを学んでいきましょう
庄内海の幸山の幸
庄内の「うまいもの」を関係者のお話などを交えながら解説しています

株式会社 荘内日報社   本社:〒997-0035 山形県鶴岡市馬場町8-29  (私書箱専用〒997-8691) TEL 0235-22-1480
System construction by S-Field