2008年(平成20年) 1月8日(火)付紙面より
ツイート
鶴岡、遊佐、庄内、三川の4市町で6日、消防出初め式が行われ、消防団員が「火消し」の心意気を示し、今年1年の無火災と災害防止への誓いを新たにした。
このうち鶴岡市の藤島消防団の出初め式は藤島公民館前が会場となり、団員や来賓など約200人が参加した。年明けの4日、長沼地区で男性1人が焼死する火災が発生したため、祝賀放水をはじめ「祝」の字が付く催しは取りやめた。
佐藤吉紀団長が「無火災、無災害を誓うはずだったが、1月早々、残念ながら死者を出す火事が起きてしまった。これ以上の被災者が出ないよう努めよう」と式辞を述べた。
観閲に続いて、同消防団の梯子(はしご)乗り・纏(まとい)振り保存会が恒例のはしご乗りを披露。4丁のはしごの上で両手を離して遠くを見る「火の見」や源義経の八艘(はっそう)飛びにちなんだ「八艘」などが演じられた。見学に訪れた住民は、高さ約6メートルのはしごの上で繰り出される「大技」に拍手を送っていた。
一方、遊佐町消防団(高橋正義団長)の出初め式が町役場周辺で行われ、はしご乗りの演技や紅白もちの振る舞いなどで無火災を祈願した。
団員や婦人防火クラブのメンバーら約500人が参加。小野寺喜一郎町長らが観閲するなか、分団ごとに堂々と行進。整列後、若手団員6人が代わる代わる2本のはしごに登り、「一本遠見」や「逆さ大の字」など20種類ほどの演技を披露し、詰め掛けた町民らから大きな拍手を受けた。
また、はしごの間にロープをわたし、「災害のない町づくりをめざして」と書かれた垂れ幕を掲げたほか、はしごの上から紅白のもちをまき、火災のない1年を祈った。
はしご乗りの演技とともに無災害を祈る垂れ幕が掲げられた=荘内銀行遊佐支店前