2008年(平成20年) 10月26日(日)付紙面より
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海岸沿いに森林を造成することで漁場環境の改善を図ろうという「魚の森づくり」ボランティア活動が25日、鶴岡市油戸の丘陵地で行われ、海岸部独特の強い潮風から植樹した苗を守ろうと、地元住民たちが防風柵を設置した。
「魚の森づくり」活動は、県のモデル事業を受けて鶴岡市が主体となり1997年に始まった。市と地元住民などが協力し、油戸漁港が見渡せる丘陵地約1・6ヘクタールにクロマツやカシワ、ケヤキなどの植樹や、下草刈りなどに取り組んできた。2003年からは地元住民が中心となって「魚の森づくりの会」(佐藤邦郎会長)を立ち上げ、活動を引き継いだ。昨年まで9種の苗木延べ2600本余りを植樹、延べ約2500人が活動に参加した。
この日は地元住民会や油戸漁業者会、県漁協女性部、加茂水産高校の生徒など合わせて約80人が参加。防風柵の設置のほか、クロマツ30本の植樹を行った。
参加者たちは丘陵地西側の斜面まで板を運び、高さ約1・5メートルの柵20基を設置。「そっちを押さえて」「板を持ってきて」と声を掛け合いながら、活動に汗を流していた。
植樹した苗を潮風から守ろうと、地元住民たちが防風柵を設置した
2008年(平成20年) 10月26日(日)付紙面より
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仙台圏の観光客をターゲットにした「出羽の古道・六十里越街道モニタートレッキング」が25日、鶴岡市田麦俣で始まった。26日との両日、街道の自然や歴史を探訪する。
出羽商工会(小野木覺会長)の「出羽の古道『六十里越街道』歴史資源観光振興事業」の一環で販路開拓を目的に、仙台圏の誘客を図ろうと初めて企画。今回は六十里越街道を中心に南庄内の観光資源を活用した2泊3日コースと1泊2日コースを用意。仙台や東京、内陸から14人のモニターが参加した。
初日の25日は街道の保全などに取り組む地元の「山船頭人(やませんどう)」のメンバーが案内を務め、七つ滝から街道に入り、弘法茶屋跡、千手ブナ、護摩壇石、護身仏茶屋跡などを通り、細越峠から湯殿山神社へ向かう約8キロのコースを5時間ほどかけて歩いた。参加者たちは案内人から史跡の説明を受け、歴史とともに視界に広がる紅葉を楽しんでいた。
26日は本明寺、注連寺、大日坊の三即身仏の見学や羽黒山の石段登り、27日は温海地域の朝市、鶴岡市大山地区の酒蔵見学や月山あさひ博物村などを見学して帰る。
出羽商工会では、今回参加したモニターからツアーについてアンケートをとり、さらに検討を加えた上で、来年1月下旬に仙台市で開催するウオーキング団体などの売り込みに活用する予定。
仙台圏の誘客狙いに行われたモニタートレッキング=25日、六十里越街道