2009年(平成21年) 3月13日(金)付紙面より
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鶴岡市の山王商店街の料理店や菓子店が、中山間地の食材を活用して開発した「森の新メニュー」の試食会が11日、市コミュニティプラザ・セントルで開かれた。温海地域特産の赤カブや、朝日地域のそば粉などを使ったオリジナルメニューが披露され、商品化などの可能性を探った。
つるおか森のキャンパス推進協議会(会長・佐藤正明鶴岡副市長)が進める「つるおか森のキャンパス元気プロジェクト」事業の一環。これまでプロジェクトでは市や民間団体、研究機関など14団体が連携し、森の産直カー事業などを展開している。同推進協に加盟する鶴岡山王商店街振興組合(三浦新理事長)は、昨年12月から中山間地の食材を活用した「山王食のブランド」開発に着手。地域農業者などの所得向上、商品の販売による商店街の活性化なども目的のひとつとして、同商店街の飲食店、菓子店計5店舗が新メニュー創作を進め、今回の試食会に合わせて「森の新メニュー」と名付けた。
この日は同商店街や市、生産者など関係者合わせて約25人が出席。山形大学農学部の江頭宏昌准教授が温海カブの葉を使って2006年に開発した「赤カブ葉パウダー」をめんに練り込んだうどん、カヤの実を使ったクッキー、朝日地域特産のソーメンカボチャのゴマ酢和え、朝日産のそば粉を団子状に練り豚肉を包んで揚げた「かいもち揚げ」など9品が発表された。
出席者たちはさっそく各メニューを皿に取り、味を確かめた。参加した20代女性は「赤カブ葉パウダーの豆乳蒸しがとてもおいしかった。カブの苦味が淡白な白身魚とよく合う」と気に入った様子。試食後は「うどんは和風のめんつゆで食べた方が大衆向けでは」「赤カブ葉のドレッシングは魚介類にも合いそうだ」など活発な意見交換があった。
同商店街振興組合は「試食会の意見を参考にするとともに、コスト面なども考慮しながら商品化を目指したい」と話していた。
山王商店街の飲食店、菓子店が開発した「森の新メニュー」の試食会