2009年(平成21年) 3月18日(水)付紙面より
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鶴岡市羽黒町手向の出羽三山神社合祭殿で16日、神事芸能「倭楽(やまとがく)」が奉納され、優雅なみこ舞などが披露された。
同神社では明治初めに奈良春日大社から伝承された倭楽が同神社の祭事などで奉納されてきた。しかし、時代とともに簡略化され、継承者も高齢化してきたことなどから、倭楽の継承と復興を目的に12年に1度の「丑歳御縁年(うしどしごえんねん)」に当たる今年、奉納することにした。
元神社職員などが講師となり、年明けから本格的に練習をスタートした。この日は同神社の氏子や黒川地区の春日神社役員ら約30人が見守る中、出羽三山神社職員のみこや神職など総勢24人が、みこ舞や男性のみで舞う「倭舞」など12番を約2時間かけて次々と披露した。
雅楽独特の琴や拍子、笛の音に合わせ、舞い手が登場。緋色のはかま姿のみこたちによる優雅な舞や、公家の正装とされる冠などを身に着けた衣冠束帯姿の神主による力強い倭舞が続いた。厳かな雰囲気の中、普段は見ることができない古式ゆかしい舞が繰り広げられた。
出羽三山神社の祭事では見ることができなくなった倭楽の優雅なみこ舞などを奉納