2009年(平成21年) 4月4日(土)付紙面より
ツイート
半導体大手のNECエレクトロニクス(中島俊雄社長、本社・川崎市)が、鶴岡市の子会社・NECセミコンダクターズ山形(森岡國男社長)鶴岡工場内に半導体開発拠点「山形開発センター」を設立し3日、同センター事務室などで開所式が行われた。同センターとNEC山形が連携し、同一拠点で最先端半導体の開発・試作から生産までを一貫して行い、ユーザーへの迅速な提供を図る。
NECエレクトロニクスは2007年度に開発センターの新設を計画。同一拠点で最先端LSIの技術開発と量産を行うことで、製品が生産ラインに乗るまでの期間短縮、コスト削減などにつなげる狙い。
08年度中に同社相模原事業場の先端LSI開発ラインを鶴岡工場に移すとともに、同事業場のデバイス(電子回路部品)開発、プロセス(製造工程)開発の技術者約40人が送り込まれた。今後は、鶴岡工場の技術者と協力しながら製品開発を進めていく。
開発センターの主な施設として、開発試作室を鶴岡工場1階の300ミリシリコンウエハー(基板)量産ラインに併設。同工場の2階にデバイス実験室、3階にプロセス実験室と事務室が設置された。
この日の開所式は関係者約70人が出席。はじめにNECエレクトロニクスの吉野達雄執行役員と富塚陽一鶴岡市長など7人が記念のテープカット。続いて鶴岡工場4階に会場を移し、吉野執行役員が「技術開発と量産のスピードを上げて新製品をどんどん出し、この不況を乗り切ってほしい」とあいさつした。来賓祝辞の後、乾杯が行われ、最先端技術の新たな拠点誕生を祝った。
関係者が記念のテープカットで「山形開発センター」の開所を祝った