2009年(平成21年) 6月25日(木)付紙面より
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酒田市の生涯学習施設「里仁館」(植松芳平館長)の教養講座「庄内のいろいろな気象」の第2講が23日、同市の酒田測候所(和田幸一郎所長)で開かれ、和田所長が同測候所の無人化について説明したほか、職員が気象用語について分かりやすく紹介した。
同講座は、庄内地方で発生する雷や突風などの気象特性を最先端の観測データから学び、生活に役立ててもらおうというもの。3回シリーズで、5月26日に開講した。
この日は植松館長はじめ受講生約30人が同測候所を訪問。和田所長は無人化の背景について▽管区気象台・地方気象台などの強化▽気象衛星や気象レーダーといった気象観測の技術進展▽気象サービス業務の地方気象台など担当官署への集約―などを挙げた。その上で、「酒田測候所への問い合わせは、山形地方気象台の気象の専門家が24時間体制で対応することになる。ただ、開花や鳥海山の初冠雪などの生物季節観測はできなくなる」と述べた。
引き続き、同測候所の佐藤敏之気象解説官が気象用語や観測機器について紹介した。また、受講生から「降水確率が50%の時は、傘を持っていった方がよいのか」などの質問が出されると、佐藤解説官は「良い服を着て、高い靴を履いているのなら、持っていった方がよい」などと時折ユーモアを交えながら答えていた。
受講生たちは酒田測候所で気象に関する見識を深めた