2009年(平成21年) 8月29日(土)付紙面より
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酒田市刈屋地区の特産の和ナシ「刈屋ナシ」の目揃(めぞろえ)会が27日、同市本楯の庄内みどり農協北部選果場で開かれ、生産農家らが出荷規格を確認した。
同地区では明治時代初期にナシ栽培がスタート。土壌が適していたことや、地元農家の努力で「刈屋ナシ」のブランド名が定着。一般消費だけでなく贈答用としても引き合いがある。現在は同市北部を流れる荒瀬川左岸地域の果樹園約43ヘクタールで、60戸ほどが主力品種の「幸水」、甘味と酸味のバランスが良い「豊水」、日持ちの良い「新星」などを栽培。このうち約40戸が「刈屋梨出荷組合」(小野寺伸一組合長)に加入し共同出荷している。
目揃会は、同農協、同出荷組合が出荷規格を統一しようと毎年この時期に開いている。この日は栽培農家や選果人ら約50人が参加。同農協の園芸担当者が「幸水」を示し、大きさや色合い、傷の有無などで区分けした出荷規格を説明。参加者はサンプルを手に取り確認していた。
小野寺組合長によると、本年産の「刈屋ナシ」は、春先から夏場にかけての日照不足の影響で玉のびが心配されたが、8月中旬からの好天で持ち直し、糖度や収量も平年並みという。「糖度は13・5―14度ほど。このまま好天が続けばさらに上がりそう」(小野寺組合長)という。収穫作業は、「幸水」は9月20日ごろまで、「豊水」は同下旬から収穫が始まり10月上旬まで。全品種合わせて1ケース5キロ換算で7万ケースの出荷を見込んでいる。このうち6割ほどが地場市場、残りは主に首都圏に出荷されるという。
刈屋ナシの出荷規格統一に向け目揃会が開かれた