2009年(平成21年) 6月16日(火)付紙面より
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使い古した茶筅(せん)の供養祭が15日、鶴岡市羽黒山頂の出羽三山神社で開かれ、茶道愛好者たちが愛用した茶筅をお焚(た)き上げした。
庄内の茶道勉強会「茶筅供養奉賛会・なごみ会」(萬谷和子会長)が1985年6月15日に同神社霊祭殿そばに茶道祖・千利休の霊を鎮める供養塚を建立し、毎年この日に流派を超えて供養祭を行っている。開始から四半世紀を迎えた。
この日は地元をはじめ、東京や千葉、宮城、岩手県から各流派の関係者ら約150人が参列。霊祭殿で千利休の霊に献茶し玉ぐしをささげた後、供養塚のそばで参列者たちが持ち寄った茶筅約2000本を釜にくべた。炎と煙が立ち込める中、参加者は静かに手を合わせていた。
萬谷会長は「流派を超えて行っているのは全国的にも珍しいのでは。心を清め、また新たな気持ちで茶道に精進したい」と話していた。
使い古した茶筅を火にくべ、精進を誓った
2009年(平成21年) 6月16日(火)付紙面より
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鶴岡市青龍寺の金峯神社(松浦光也宮司)で15日、例大祭「心天(ところてん)祭り」が行われ、参拝者たちが家内安全や身体堅固を願ってところてんを食べた。
同神社の例大祭は、神事の後の直会(なおらい)で参拝者にところてんを振る舞うことから「心天祭り」と呼ばれる。ところてんを食べる由来は、季節の食べ物として神前にささげた供物のお下がり説や、梅雨の時期に胃腸を掃除するためなど諸説がある。
この日は早朝から、社務所の調理場で地区民たちが直会の準備作業に追われた。棒状のところてんを「てんつき」に入れ押し出し、器に次々と透明なところてんが盛り付けられていた。20年近く祭りのところてん作りをしている上野幸さん(82)=同市外内島=は「ところてんは、お宮の水を使っているのでのどごしが良くおいしい。毎年、参拝者に喜んでもらっている」と話した。
同神社本殿で神事が行われた後、社務所で参拝者にところてんが振る舞われた。
宮水を使った作りたてのところてんで大勢の参拝客を出迎えた