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2009年(平成21年) 6月7日(日)付紙面より

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めんたま畑・喫茶コーナー 米粉うどん 新登場

 酒田市飛鳥の産直施設「めんたま畑」の喫茶コーナーに、今月1日から庄内産はえぬきの米粉うどんが新メニューとして登場し、生産者の手作り野菜のかき揚げとともに評判を呼んでいる。

 喫茶コーナーは昨年9月、直売所の一角に開設され、コーヒーや玉こんにゃく、ソフトクリームなどを販売してきた。昼食用にうどんをリクエストする声が多かったため、加工室の有効利用も兼ねてメニューに加えた。

 直売所ならではの特色を出す狙いから、近年、ブームになっている米粉に着目。庄内みどり農協が商品化し、めんたま畑でも販売している乾めん「米のかおり」を採用した。米のかおりには庄内産はえぬきの粉末が40%使われている。

 かき揚げをはじめとした具は、めんたま畑の組合員の野菜を使用し、生産者の名前も表示している。今の時期のかき揚げには、タマネギ、サヤエンドウなどを使い、具のほうれん草、薬味のネギも「自前」で賄う。少しでもおいしく食べてもらおうと、注文を受けてから乾めんをゆでる。

 米粉が入っためんは、つるりとした食感でコシが強いのが特徴。腹持ちの良さ、380円という低価格も人気だ。秋にはめんたま畑の名物・赤ネギを薬味に使うことにしている。

 毎週、めんたま畑に野菜を買いに来るという酒田市内の女性(62)は「薄味で軟らかめにゆでためんは年配者向きでおいしい。値段も手ごろでいいと思う」とうどんを食べた感想を話した。

 喫茶コーナーを担当している堀庸子直売・食育コーディネーターは「暑くなったら冷たいめんも出すつもり。直売所に来てくれる人がほっとする空間を目指したい」と意気込んでいる。

めんたま畑の新メニュー「米のかおり」を使ったかき揚げうどん
めんたま畑の新メニュー「米のかおり」を使ったかき揚げうどん


2009年(平成21年) 6月7日(日)付紙面より

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酒田測候所無人化へ 10月1日 途絶える生物季節観測

 気象庁は5日、酒田測候所(酒田市亀ケ崎一丁目、職員7人)など、北海道から熊本県まで全国7都道県の測候所計10カ所を、今年10月1日から無人化(特別地域気象観測所)すると発表した。無人化により桜の開花や鳥海山の初冠雪といった生物季節観測ができなくなり、長年の観測記録が途絶えることになる。

 同庁は1996年度以降、自動観測システムの整備を進める一方、2006年6月に閣議決定された「国の行政機関の定員の純減について」に基づき、10年度までに全国各測候所の無人化を進めている。08年度までに78カ所が無人化された。

 山形気象台によると、無人化への移行で気温や降水量、風向・風速などの観測業務は、従来より高度化した観測機器で継続する。現在、測候所職員が1日に7回、データを送っている気温などの観測記録は、1時間ごとに気象庁へと自動で送られる。また、観測データを含む各種の気象情報の提供・解説については同気象台で対応する。

 一方、現在は職員が行っているウメやソメイヨシノの開花、カエルの初鳴き、鳥海山の初冠雪や初雪、酒田市での初霜、初氷、初雪などの生物季節観測ができなくなる。今冬の初雪、来春の桜の開花などの観測はされなくなり、測候所としての正式な観測記録も残らなくなる。

 同気象台は、気象情報の提供や解説などの問い合わせは測候所から気象台に電話が転送され、対応すると説明。「生物季節観測ができなくなるのは残念だが、地域の防災気象情報の提供には支障はない」としている。

 同測候所の無人化については、酒田市議会が06年9月定例会で国会や内閣総理大臣、気象庁長官などに対し、「酒田測候所の存続を求める意見書」の提出を全会一致で可決。庄内地方の特性として年間を通じて風が強く、冬季の地吹雪による交通まひの頻(ひん)発、1976年の酒田大火、05年12月に庄内町で発生した羽越本線特急いなほ脱線転覆事故などを挙げ、「気象台のある内陸の山形市とは気象状況が大きく違い、測候所が廃止された場合、風水害被害の防止の対応に大きな不安を感じる」などとして存続を求めていた。

 酒田測候所は1937(昭和12)年1月1日に開設。現在地には70年3月6日に移転した。無人化により、県内の有人の気象観測施設は山形地方気象台(山形市)だけとなる。

今年10月1日からの無人化が決定した酒田測候所
今年10月1日からの無人化が決定した酒田測候所



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