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2010年(平成22年) 5月14日(金)付紙面より

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モンドセレクション 最高金賞に 加藤嘉八郎酒造純米大吟醸酒 「吟雅凜匠」

 鶴岡市大山三丁目の蔵元・加藤嘉八郎酒造(加藤有造社長)の「純米大吟醸 吟雅凜匠(ぎんがりんしょう)」(1・8リットル入り)が、食品などの品質を審査する国際機関「モンドセレクション」今年の最高金賞に輝いた。加藤社長は「とてもうれしい。日ごろの酒造りに情熱を注いでいる蔵人たちの思いが実を結んだ」と喜んでいる。

 モンドセレクションは、ベルギーの首都、ブリュッセルに本部がある機関。菓子類やワインなど多くの部門があり、毎年、世界各国から2000点に及ぶ商品が評価を受けている。優秀品質賞は最高金、金、銀、銅の各順でランク付けされ、認証を得た商品のパッケージには認証メダルを表示し販売することができる。

 吟雅凜匠は、同社が市販する最高級の日本酒で1998年から製造している。厳選した山田錦の米一粒一粒を4割以下になるまで精米し、低温でじっくり醸造したもの。通常は品評会に出品するために毎年、数量限定で販売しており、価格は1・8リットル入り、1万500円(税込み)。

 同社はモンドセレクションに2001年に1度、ほかの日本酒2品を出品し、ともに金賞を受賞したことがある。今回は家族や知人から「話題性と企業PRのために出品してみては」と勧められ、9年ぶりに出品したところ、先月30日に最高金賞を知らせる書類が届いた。

 加藤社長は「まさか最高金賞を取るとは思わなかったのでうれしい。吟雅凜匠は、味と調和を大切にしたもので飲んだ人に安らぎを与えてくれるお酒。多くの人に味わってもらいたい」と話していた。

モンドセレクションの最高金賞に認められた「純米大吟醸 吟雅凜匠」を持ち、喜びを語る加藤社長
モンドセレクションの最高金賞に認められた「純米大吟醸 吟雅凜匠」を持ち、喜びを語る加藤社長


2010年(平成22年) 5月14日(金)付紙面より

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高校生の研究助手 今年は11人を採用

 鶴岡市の慶應義塾大先端生命科学研究所(冨田勝所長)が「研究助手」として採用する鶴岡中央高の生徒11人の任用式が12日、同校近くの鶴岡メタボロームキャンパスで行われた。同校生徒の研究助手採用は2年目。生徒たちは7つの最先端の研究プロジェクトを担当する若手研究者に付き、放課後に研究施設に勤務する。

 慶應先端研は、2001年の開設当初から高校生を対象にした合宿形式のバイオテクノロジー体験プログラム実施など、若手の人材育成に力を入れている。昨年度からは最先端の研究に早い段階から触れてもらい、未来の科学者を地元鶴岡から育成しようと、同キャンパスに隣接する鶴岡中央高との新しい高大連携として「高校生研究助手プログラム」を創設した。

 昨年度は4人を採用。このうちの2人が参加した研究が、昨年12月に横浜市で開催された第32回日本分子生物学会年会で共同研究者に名を連ねて発表されるなど、研究活動に大きく貢献した。また、3年生だった阿部博明さんが今春、慶應義塾大環境情報学部に進学し、研究者への第一歩を踏み出している。

 本年度採用されたのは五十嵐和弥君、佐藤瞳さん、齊藤孔典君、石井隆之君、伊藤駿吾君、工藤奨君、日向菜月さんの2年生7人、村上司君、渡部康羽君、川合涼貴さん、堀川優太朗君の1年生4人。25人の希望者の中から筆記試験と面接で選抜された。昨年度の成功や研究プロジェクトが4つから7つに増えたことで、当初から採用枠を倍増する予定だったが、希望者に優秀な生徒が多く、最終的に昨年度の3倍近い人数になったという。2年生の佐藤さんと工藤君は昨年度に続き採用。

 任用式で冨田所長は「この制度は教育が目的ではなく、高校生に研究の仕事をしてもらう日本でも類のないこと。最先端の研究の一部を手伝う責任と誇りを持ち、一緒に楽しもう」と激励。11人に任用証を手渡し、固い握手を交わした。9人の研究スタッフの紹介と研究助手用の白衣の貸与に続き、代表して工藤君が「指導してくれる方々から知識や人間性などを学び、将来に生かしていきたい」と抱負を述べた。

 生徒たちは7月末まで平日の放課後に週10―15時間程度、同キャンパスや隣接するバイオラボ棟に勤務し、オイル産生藻を使ったバイオ燃料の研究、線虫を用いた寿命遺伝子の研究、好熱菌ゲノムの構造・維持機構の研究、メタボローム研究に必要な有機化合物の人工合成の研究などに助手として携わる。勤務の形態を取るためアルバイト代として時給800円が支払われる。

研究助手に採用された鶴岡中央高の生徒11人と冨田所長(後列左から3人目)
研究助手に採用された鶴岡中央高の生徒11人と冨田所長(後列左から3人目)



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