2010年(平成22年) 6月17日(木)付紙面より
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日本郵政グループが協賛している「本とあそぼう 全国訪問おはなし隊」が16日、鶴岡市の朝日保育園(門脇えり子園長、園児80人)を訪れ、絵本や紙芝居の読み聞かせなどで園児らを楽しませた。
この事業は、絵本を積んだキャラバンカーで全国を巡回、絵本の自由閲覧と読み聞かせを通じて、本に親しんでもらうもの。講談社が1999年から始め、昨年5月から日本郵政グループが協賛している。今回、おはなし隊は今月14日に庄内地方に入り、25日まで鶴岡、酒田、三川、遊佐の4市町の保育園、幼稚園、小学校、図書館など計22カ所を訪問する。
この日、朝日保育園には、同園のほか、地域内の本郷、大泉、大網の計4保育園の2歳以上の園児、合わせて約110人が集まった。
おはなし隊の窪田泰子隊長と地元ボランティア2人が「ちいさなきいろいかさ」などの絵本や、日本郵政グループのキャラクター「キミック」がドングリを植え森に育てる紙芝居などを公演。子供たちは真剣な表情で聞き入り、思わぬ展開には「えーっ」と歓声を上げた。また、公演後にはキミックの着ぐるみが登場、一緒にダンスを踊り、楽しいひとときを過ごした。
2010年(平成22年) 6月17日(木)付紙面より
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JA庄内たがわが開発を進めてきた庄内柿を原料にした果汁100%ジュースの試作品が完成した。黒井徳夫組合長らが15日、県庁を訪れ、吉村美栄子知事に報告した。
庄内柿は年間約3200トンが生産されているが、近年市場では和歌山や奈良、新潟などで刀根早生を主体とした平核無の生産拡大により産地間競争が激化するとともに、大玉へのニーズが高くなっている。
そうした中、庄内柿の主力産地を抱える同JAでは、年間200トン―300トンに上るSサイズなどの規格外品の有効利用を模索。昨年から柿を原料としたジュースの開発と商品化に取り組んできた。
渋柿を使った果汁飲料の開発では、渋抜きした柿の果汁を加熱殺菌すると渋みが戻ることから、商品化が難しいとされてきた。
このため、開発に携わった同JAと全農山形の子会社の山形食品(南陽市)は、県工業技術センター庄内試験場と庄内地域産業振興センターが共同研究で開発した「加熱しても渋戻りしない特殊な製法技術」を利用。庄内柿の果汁100%のジュースの開発に成功した。
柿のストレート果汁100%のジュースと、同30%の柿ゼリーのジュースを試飲した吉村知事は「おいしい。県の代表的な産品になるよう頑張って商品化してください。台湾からの観光客は干し柿などを買っていくのでジュースも喜ばれるのでは」などと話した。
同JAでは来春にも販売を開始する予定。初年度は原料10トン―20トンの使用を見込み、160ミリリットル缶で3000―5000ケースの出荷を目指している。