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2010年(平成22年) 7月4日(日)付紙面より

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豊かな海残そう 住民ら「魚の森」づくり

 海岸沿いに森林を造成することで漁場環境の改善を図ろうと、鶴岡市油戸地区に設置されている「魚の森」で3日、地元の住民や漁業者らのボランティアによる下草刈り作業が行われた。

 魚の森は、油戸漁港南側の丘陵地約1・6ヘクタールに設定され、県の「魚の森づくりモデル事業」の指定を受け1997年度から3年かけて造成。海岸に流れ込む沢沿いの斜面にこれまで、クロマツ、カシワ、ケヤキ、イタヤカエデなど計約2700本の樹木が植栽された。

 市の呼び掛けで行われたボランティア作業には、地元住民や県漁協女性部、漁業者、加茂水産高の生徒、一般参加で市内のスポーツ少年団の小学生など約100人が参加。ロープを張って17枚の大漁旗を飾った魚の森で、参加者全員が草刈りがまを手に斜面を登り、植栽された樹木の周囲に生い茂った雑草を約1時間かけて丁寧に刈り取り。夏の強い日差しが照りつける中、参加者たちは潮風を受け眼下に広がる海を見ながら、作業に汗を流していた。

油戸海岸を望む丘陵地で、魚の森の下草刈りを行う参加者たち
油戸海岸を望む丘陵地で、魚の森の下草刈りを行う参加者たち


2010年(平成22年) 7月4日(日)付紙面より

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新造船「とびしま」17日就航

 酒田市の酒田港と飛島・勝浦港を結ぶ定期航路の新造船「とびしま」が、17日に就航する。初代の「飛嶋丸」(飛島漁協経営)就航以来、7代目の定期船。パワーアップによって所要時間は現行の「ニューとびしま」より10分短縮され、1時間20分になる。先月28日に建造先の広島県尾道市で進水式が行われ、白い舷側に青と緑のラインが入った新定期船が造船台から海上に静かに滑り出た。

 1989年6月に就航した「ニューとびしま」(鋼製、223トン、定員300人、1900馬力ディーゼルエンジン2基、航海速力16・5ノット)の老朽化に伴って酒田市が更新を決め、2008年度に尾道市の造船会社に新船の建造を発注した。建造費は約7億2000万円。市営の定期船としては5代目になる。

 アルミニウム製の双胴船で約217トン。全長39・41メートル、幅10メートル、航海速力19ノットで、2367馬力のディーゼルエンジン2基を搭載する。船酔いの原因になる船体の揺れを軽減するため、波を打ち消す突起を船底中央部に装備している。

 全長など大きさは「ニューとびしま」とほほ同じだが、定員は70人少ない230人。客席間のスペースを広げるなど快適な船旅ができるように配慮した。また、こう配が緩やかで幅が広い通路とし、車いすの利用者や足の不自由な人でも利用しやすくした。いす席のほか15人まで利用可能なカーペット敷きの多目的室を整備。家族連れやグループ、横になりたい時などに利用できる。

 進水式では、阿部寿一市長が船をつなぐ綱をおので断ち切る「支綱(しこう)切断」を行うと、とびしまがゆっくりとレールの上を滑り降り、初めて水上に浮かんだ。

 とびしまは各種検査を受けた後、酒田港に回航。13日に定期船発着所で就航記念式典が行われる。乗組員の習熟訓練などを経て17日に初就航。勝浦港到着後の午前11時5分から、勝浦緑地公演で歓迎式が行われる。

 また、とびしま就航に合わせて21、24、28、31日の午後6時半からと、8月4、7、11、18日の同6時から、新定期船お披露目クルーズが開催される。コースは本港―北港―港外―本港で所要時間約1時間。定員は各150人。乗船料は大人1000円、小学生―高校生500円。

 問い合わせ、申し込みは酒田市定期航路事業所=電0234(22)3911=へ。

進水を待つ新定期船「とびしま」=6月28日、広島県尾道市(酒田市提供)
進水を待つ新定期船「とびしま」=6月28日、広島県尾道市(酒田市提供)



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