2010年(平成22年) 7月6日(火)付紙面より
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県の「庄内浜シロギス教室」が3日、鶴岡市の湯野浜振興センター「コスパ」を主会場に開かれ、庄内一円の釣り人らが「シロギスにやさしい釣り方」や料理法などを学び、水産資源としてのシロギスについて考えた。
減少しているシロギスの資源保護について、漁業者だけでなく、釣り人ら一般の関心を高めようと、県庄内総合支庁水産課が昨年に続いて開いた。おいしさをアピールして魚食文化を守りながら、環境にやさしい釣り方の普及を図るもの。
今年は、鶴岡市や酒田市など庄内各地から約20人が参加。はじめにコスパで水産課職員から、シロギスの生態や激減している実態、小型魚を釣らない釣り方として、▽針は流線形・長袖型で10号以上、秋田狐型で8号以上を使う▽体長12センチ以下はリリースする▽ハリスの端1センチほどを切らずに残し、飲み込まれないようにする―などを習った。その後、近くの砂浜に移動し、釣り方やリリースの方法を学んだ。中には5匹ほどを立て続けに釣り上げる人もいた。
再びコスパに戻って行われた料理教室では、いずれも共立社の鮮魚担当で庄内浜文化伝道師の4人が講師となり、焼いたキスを炊き込むキスご飯、刺し身、ビール入りの生地でカリッと揚げるフリットの3種を習った。
同級生2人と参加し、講師から包丁さばきを褒められた加茂水産高3年の長谷川義孝さん(17)=鶴岡市矢引=は「釣った魚は自分でさばくので、包丁は慣れている。キスが減っていることが分かったので、これから小さいキスはリリースしたい」と話していた。
県はシロギスが激減していることを受け2007年3月、資源回復計画を策定し、年間漁獲量20トンを目標に回復を図っている。しかし、昨年は過去最低の6・6トンまで落ち込み、回復の兆しが見えないという。
2010年(平成22年) 7月6日(火)付紙面より
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鶴岡市の加茂水産高校(三浦幸雄校長、生徒176人)の伝統の「カッターレース大会」が5日、加茂港内で行われた。生徒たちが力いっぱいオールをこぎ、“水高魂”を示した。
同レースは、1年生の海洋実習の授業で使われている手こぎの救助用ボートによるタイムレースで、1946年の開校時から毎年、創立記念日の7月5日に合わせて開催している伝統行事。
今年は1―3年生の計6クラスから2チームずつと、教職員と同窓会有志による2チームの合わせて14チームが出場した。1チーム15人(こぎ手12人)で、重量の違う2艇のボートを各チームが交代でこぎ、港内に浮かべたブイまでの約300メートルのコースを往復して合計タイムを競った。
時折小雨がぱらつく天候となったが、波高0・5メートルで風は弱めのまずまずのコンディション。午前10時10分ごろ、号砲を合図に第1レースがスタート。生徒たちは指揮役の掛け声に合わせてオールをこぎ、ゴール目指して波を切っていた。