2010年(平成22年) 9月10日(金)付紙面より
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鶴岡市立西郷小学校(遠藤敬校長)の5年生が9日、同市の加茂レインボービーチにクロダイの稚魚を放流した。
放流活動を通して子供たちに魚や海に興味を持ってもらい環境保護などを学んでもらおうと、鶴岡市が毎年行っている。今回は同市三瀬の県栽培漁業センターで今年6月にふ化し、育成した体長約5センチの稚魚約1000匹を用意した。
この日の放流には児童22人が参加。はじめに同センター職員から「クロダイは庄内で有名な釣りの対象魚。産卵期には1匹から約200万個の卵が生まれ、そのうち、大きく成長するのは1、2匹程度」などと説明を受けた。
その後、児童たちはバケツに数十匹ずつ稚魚を移してもらい、海沿いでそっと放し、「元気で育ってね」などと声をかけていた。
14日には堅苔沢海岸で小堅小の児童たちが稚魚1000匹を放流する予定。
2010年(平成22年) 9月10日(金)付紙面より
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県は8日、齋藤茂吉文化賞の本年度受賞者を発表し、芸術部門(音楽)で鶴岡市の鶴岡土曜会混声合唱団(五十嵐泰彦代表)など1団体、3個人が選ばれた。贈呈式は11月3日、山形市の県郷土館「文翔館」で行われる。文化賞創設以来の受賞者は147個人、29団体となった。
同文化賞は、歌人・齋藤茂吉の偉業をしのんで1950年に創設。芸術や学術面で功績があり、本県の文化の向上、発展に尽力した個人、団体を顕彰している。第56回となる本年度の選考は7日に同賞委員会(委員長・吉村美栄子知事)を開き、決定した。
鶴岡土曜会混声合唱団は1951年創立。毎年開催している定期演奏会は58回を数え、格調高い演奏は市芸術祭や県民芸術祭でも高く評価されている。全日本合唱コンクールの全国大会には6度出場し99年、2001年、06年、08年に銀賞に輝いたほか、県民芸術祭では85年と97年、09年に大賞を受賞。全国有数の合唱団として活躍している。
また、84年には欧州への演奏旅行を行い、音楽による文化交流で地方文化のレベルの高さを内外に発信。さらに、地域での先導的な役割を果たし、学校での児童生徒の活発な音楽活動、市民レベルでの幅広い年齢層による合唱団の結成などにつながっている。
今回の受賞は、音楽文化の振興・発展に寄与した功績が高く評価された。
本年度の茂吉文化賞はほかに、県能楽協会長の五十嵐康祐氏(80)=山形市=、県美術連盟運営委員長の工藤道汪氏(74)=同=、能楽文学誌「地下水」同人の星寛治氏(75)=高畠町=の3個人が受賞した。
齋藤茂吉文化賞の受賞決定に鶴岡土曜会混声合唱団の五十嵐代表は「伝統と権威ある賞の受賞決定の知らせを受け感激している。地域に根差しつつ全国に音楽を発信する活動と、鑑賞者と合唱の楽しさを共有する演奏会活動が評価されたと聞き、うれしく思う。音楽を愛する人が多い鶴岡で活動できたからこその受賞でもあり、感謝の気持ちでいっぱいだ。来年の創立60周年の大きな励みとしたい」と喜びを語った。