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荘内日報ニュース


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2011年(平成23年) 3月15日(火)付紙面より

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ガソリンや生鮮食品 冷静対応を呼び掛け

 東日本大震災の発生から14日で4日目を迎えた。庄内地方では、円滑な物流への不安が広がり、燃料や一部の保存食が完売する給油所、スーパーが相次いでおり、関係者は「供給が止まっているわけでない」と市民に冷静な対応を呼び掛けている。交通機関は、13日には鉄道、高速バスともほぼ平常通りの運行となった。庄内は震災の被害が停電以外ほとんどなかったため、仙台圏と首都圏などを行き来する人が集中し、JRの各駅や庄内空港は混雑している。金融機関は、14日からほぼ平常通りに営業している。気象庁は13日、この地震の規模を示すマグニチュード(M)が、詳しい解析の結果、9・0だったと発表した。

 鶴岡市錦町の給油所「鶴岡どまんなかSS」では、12日から給油を求める人が増え、長い列ができた。13日は、ガソリンが10リットルまで、灯油は18リットル1缶までなどと販売数量を制限。ガソリンは正午ごろ、灯油は午後7時ごろまでにそれぞれ完売した。佐藤聡マネジャーは「これまで宮城県の精油所から供給を受けていたが、今、代わりの供給先を探している。停電で給油できなかった酒田の人がたくさん来て、地元の人もそれに触発された感じ。日本中で供給が止まっているわけでなく、間もなく再開できるはず」と話す。

 同市道形町のハヤマ鶴岡支店でも同様に13日午後2時ごろまでにガソリン、灯油とも完売した。SS課の吉田稔課長は「うちは新潟や秋田の精油所から供給を受けており、今のところ、供給に大きな問題はない。冷静に対応してほしい」と話した。

 JR東日本新潟支社、同山形支店によると、羽越本線酒田―新潟駅間は12日夕から運行を再開、13日からほぼ平常通りのダイヤで運行している。酒田―秋田間は14日始発から運転再開しているが、一部が運休している。

 庄内交通の高速バスは、東京便は通常の東北自動車道経由から関越自動車道経由に切り替え12日に運行再開。山形便は13日の始発から運行再開し平常通りに運行。仙台便は14日も運休が続いている。

 このうち山形便の高速バスは、13日から山交バスが山形―仙台間で運行再開したこともあり、仙台圏と新潟、首都圏を行き来する人で混雑。上下便とも多いときで1便2、3台に増便して対応。13日午後は鶴岡市の鶴岡エスモールにバスが到着すると、多くの人がその足でJR鶴岡駅に向かい、切符を買う列が駅舎の外まで続いた。

 高速バスで13日午後3時すぎに鶴岡エスモールに到着した鶴岡市の30代の会社員男性は「仙台に遊びに行き、地震に遭った。朝7時ごろから2時間ぐらい並んでやっとバスに乗れた」、14日朝に同ターミナルでカップめんなど食料品を大量に抱え仙台方面に向かう鶴岡市出身の大学4年生の男性は「仙台市青葉区で地震に遭った。すごい揺れで怖かった。12日に親に迎えに来てもらい、食料を調達して、いま戻るところ」と話した。

 荘内銀行、鶴岡信用金庫はともに震災後、停電で酒田市などの一部のATM(現金自動預払機)が使えなくなったが、14日からはほぼ平常通りに営業している。

鶴岡市内のガソリンスタンド前では給油の車が連なり、交差点を曲がった先まで続いて渋滞を引き起こした=13日午前10時ごろ(左) 仙台方面から高速バスで来た人が、首都圏などへの切符を買うため長い列をつくったJR鶴岡駅=13日午後5時ごろ
鶴岡市内のガソリンスタンド前では給油の車が連なり、交差点を曲がった先まで続いて渋滞を引き起こした=13日午前10時ごろ(左) 仙台方面から高速バスで来た人が、首都圏などへの切符を買うため長い列をつくったJR鶴岡駅=13日午後5時ごろ



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