2011年(平成23年) 3月9日(水)付紙面より
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道路整備などが進む鶴岡市の山王通り商店街で、電線地中化工事により8日までに沿線の電柱が取り除かれ、商店街を訪れた市民から「電線と電柱がなくなり、山王通りが広くなった感じがする」といった声が上がっている。
山王地区の基盤整備事業として鶴岡市が、2008年度から山王通り(市道南町荒町大宝寺線)で歩道拡幅や無電柱化などを進めている。整備区間は内川に架かる大泉橋から山王日枝神社までの470メートル区間。無電柱化は、歩道拡幅と併せて商店街を快適に歩いてもらえるようにするもので、昨年度に同神社側にあった電柱を取り除き、電力線や電話線を反対側の電柱に集約。その後、電線の地中化工事が進められ、今月に入って残っていた電柱を取り除いた。
整備区間にあった20本の電柱がすべて取り除かれ、山王通りの景観は一変した。山王地区の基盤整備に合わせて新たなまちづくりに取り組む鶴岡山王商店街振興組合の三浦新理事長は「訪れる人からは『空が広くなった感じ』『すっきりした』と言われる。車道整備も含め事業全体が完成するのが楽しみと言ってくれる人もいる。期待の持てる山王通りになりそうだ」と話している。
1・75メートルの両側歩道をそれぞれ50センチ拡幅する歩道整備はほぼ終わり、山王通りでは現在、車道の舗装工事が進められている。歩道と車道には全面無散水消雪が施され、市は今年9月末までの事業完了を目指している。
2011年(平成23年) 3月9日(水)付紙面より
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先代の老朽化を受け県が発注していた鶴岡市の加茂水産高校(三浦幸雄校長、生徒171人)の新漁業実習船で、5代目「鳥海丸」(233総トン、本間正利船長)が8日、酒田港東埠(ふ)頭に着岸した。現地で入港式が行われ、三浦校長は「日本一の実習船になるよう教育内容の充実を図る」と誓った。しゅん工式は来月に行われる予定。
5代目鳥海丸は、全長約45メートル、幅約8メートル、深さ約3メートルと、先代に比べひと回り小型。1400馬力。定員は39人。船内には漁業実習に必要な保冷倉や凍結室などがある。先代の老朽化を受けて県は更新することを決め、昨年7月に宮城県石巻市内の造船所で起工、今年2月9日に県に引き渡された。事業費は9億2000万円。同校によると、イカ釣りやサンマ流し網、はえ縄、かにかご漁など日本近海での漁業実習に対応可能という。
この日は午前10時ごろに東埠頭に入港し、10分ほどで着岸。入港式には、1、2年生約130人と教職員、乗組員らが出席。最初に三浦校長が「まずは県民の皆さんにお礼申し上げる。県民の期待に応えるため今後、この船で海に生きる人材の育成を図っていきたい」とあいさつした。
本間船長に花束が贈られた後、阿部俊仁生徒会長(2年)が「この船で日本海を中心とし実習が展開されていく。とても楽しみ。事故がないよう運航することを願う。この船で行われる漁業実習をわれわれの力に変えていきたい」と決意を述べた。その後、生徒たちが船内を見学して回った。
同校によると、5代目鳥海丸は、しゅん工式を経て今年5月から実習で活躍する予定。