2011年(平成23年) 4月14日(木)付紙面より
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花見シーズンを間近に控えて桜のつぼみが膨らみ始めた鶴岡公園で、食事処や露店の設営作業が進められている。雪解けが遅かった今シーズンは設営作業の開始が遅れ、さらに東日本大震災に伴う自粛ムードで露店の数もやや少なめ。露店の関係者は「いま元気でやらなければならないのに」と訴えている。
「日本の桜の名所100選」に選ばれている鶴岡公園は、毎年桜が咲く季節に食事処や露店が立ち並び、花見客でにぎわう。このうち北広場には毎年2軒の食事処が並ぶが、今年は1軒のみ設営が進められている。柱やトタン屋根の設営を進めていた作業員は「いつまでも寒さが緩まなかったため、作業開始は例年より遅い」と話すとともに、「毎年2軒を設営しているが今年は1軒だけと聞いた。事情はよく分からないが震災が影響したのだろうか」と語った。
近くで露店の設営準備を進めていた男性は「自粛ムードで町内会や部落の祭りが中止になっている。注文が来なくなり、仕出し業や酒屋が泣いている。いま元気にやらなくてどうするのか」と不満げに話していた。
市都市計画課公園緑地係は「今後の気温の推移によるが、開花は20日前後と見込んでいる。正確な数は計上していないが、露店の申し込み数は例年より少ない印象を受ける」と話している。
2011年(平成23年) 4月14日(木)付紙面より
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鶴岡市三瀬地区で12日、気比神社(石塚志郎宮司)の例大祭が行われた。地元の若者たちがみこしを担ぎ、地区内を勇壮に練り歩くなどし、豊作を願った。
同神社には五穀の神の保食大神(うけもちのおおかみ)が祭られ、古くから厚い信仰を集めている。
例祭では、神社本殿で神事を行った後、「被災地復興祈願 がんばろう東日本」の看板や募金箱を持った若者たちを先頭に羽織はかまの氏子代表や白装束にえぼし姿の若衆たちがみこしを担ぎ、地区内を練り歩いた。このほか、元気いっぱいの子供みこしや安産祈願のヤンサ、俵みこしも地区内をにぎやかに巡った。
この日は青空が広がる絶好の祭り日和となり、大通りに行列が姿を見せると大勢の見物客が沿道を埋めた。祭りのクライマックスでは、若衆12人が重さ約400キロのみこしを担いで約50メートルほどの距離を何度も駆け抜けた。早駆けを繰り返し、息を上げる若衆たちに沿道からは「いいぞ、頑張れ」の声援や拍手が送られた。
沿道にはテントを設営して義援金を募集し、見物客は快く協力した。