2011年(平成23年) 5月17日(火)付紙面より
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酒田市の琢成小学校(梅木仁校長)の3年生54人が16日、同市吉田新田の水田で、市が独自に開発したもち米「酒田女鶴」の田植えの模様を見学し、稲作について理解を深めた。
同校は毎年、市内の農家女性で組織する「土里夢(どりむ)の会」(佐藤芳子会長)や東北農政局山形農政事務所、市の協力で、3年生が総合学習の一環として、会員の水田や校内のビオトープで「酒田女鶴」をはじめとした稲作について体験的に学んでいる。
この日はやわらかな日が差す絶好の田植え日和となり、児童たちは同市吉田新田の農業、渡部正宏さん(59)の水田約20アールで、渡部さんが田植え機で「酒田女鶴」を植え付けていくのを見学した後、市庄内バイオ研修センター職員や渡部さん、佐藤会長による講話を聴講した。
このうち、同センター職員は「酒田女鶴」の特性について講話。「以前、『女鶴』という、とてもおいしいもち米があった。これは丈が長く倒れやすいのが欠点だった。1988年から品種改良を重ねて丈を短くし、2001年に品種登録されたのが『酒田女鶴』。酒田市で作った品種なので、ほかの人は勝手に栽培できない」などと説明した。
また、渡部さんが「田植え機は1台で、20人分の仕事をします」と説明すると、児童たちは「すごい」と歓声を上げていた。
引き続き児童たちは学校に戻り、校内のビオトープに「酒田女鶴」の苗を手植えした。
2011年(平成23年) 5月17日(火)付紙面より
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湯田川温泉孟宗(もうそう)掘り体験が15日、鶴岡市湯田川周辺の竹林で行われ、県内各地から参加した親子連れなどが急斜面での孟宗掘りに挑戦した。
孟宗の名産地・湯田川を広くPRしようと、湯田川竹林保全管理組合(尾形時雄組合長)が鶴岡市農協や湯田川温泉観光協会と協力して毎年この時期に開いている。11回目の今回は、地元の鶴岡市や酒田市のほか、山形市や米沢市、新庄市など内陸から合わせて約40人が参加した。
尾形組合長によると、冬の大雪や春先の冷え込みなどで、今シーズンは1週間から10日ほど生育が遅れ、形もやや小ぶりという。孟宗の数が少ないため今回は参加者を3班に分け、掘る場所を温泉街南側や藤沢地区などの竹林3カ所に分散させた。
この日は青空が広がる好天に恵まれた。湯田川コミュニティセンターに集合した参加者たちは長靴と軍手を着用し、くわを借りて竹林に移動した。このうち藤沢地区の竹林では、指導の組合員から「ずんぐりした形で下に広がっているようなものを見つけて」とアドバイスを受け、急斜面を登りながら土からわずかに顔を出した孟宗を探した。足元が安定しない場所での作業となったが、大きな孟宗が掘り起こされると歓声が上がっていた。
両親と弟の家族4人で参加した米沢市の菅原愛さん(11)は「孟宗掘りは初めて。とても難しかったけど、うまく掘れた。大きいのがとれて驚いた」と話し、お母さんに「たけのこご飯を作って」と早速おねだりしていた。