2011年(平成23年) 6月19日(日)付紙面より
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JA山形農工連、県漁協、東北公益文科大が協働開発した万能つゆ「絶品とび魚だし」を使った新しい料理の試食会が15日、酒田市宮野浦学区コミュニティ防災センターで開かれた。公益大生が考案・調理した牛ゴボウ煮やサラダスパゲティなど5品を試食。いずれも「おいしい」と好評で、特に焼きおにぎりは「味、香りとも抜群」と高い評価を得た。
「絶品とび魚だし」は、同市飛島で作られる「トビウオ(別名あご)の焼き干し」を使用したストレートタイプの高級つゆ。これを全国販売し、新たな名産にしようと山形農工連など三者で「あごだしプロジェクト」(リーダー・伊藤眞知子公益大教授)を立ち上げ、国の「農商工等連携対策支援事業」の認定を受けて取り組んでいる。
とび魚だしを使った新しい料理の開発は今年2月に続き2回目。前回は料理研究家がアイデアを提供したが、今回はプロジェクトメンバーの公益大生がレシピを考案し、試食会の会場設定など準備すべてを担当した。
この日は学生のほか山形農工連や県、酒田市の関係職員ら合わせて約20人が参加。学生たちが、とび魚だしで炊いたご飯を握り、オリーブ油を敷いたフライパンでとび魚だしを塗りながら焼いたおにぎり、食べやすい大きさに切った牛肉とささがきゴボウ、千切りしたショウガをとび魚だしで煮詰めた「牛ゴボウ煮」、サニーレタスやキュウリなど生野菜とスパゲティに、とび魚だしと柿酢、オリーブ油を合わせたドレッシングをかけるサラダスパゲティなどを調理した。
出来上がったメニューを参加者全員で試食。めんの提供などで同プロジェクトに協力している阿蘇孝子さん(同市高見台二丁目)は「どれもおいしいが、焼きおにぎりは最高。よく考えついた。簡単に作れて風味もいい。小さい子供から年配者まで誰にでも喜ばれそう」と太鼓判を押した。
ともに公益大3年で同プロジェクト中心メンバーの石垣博也さん(20)は「とび魚だしの良さを表現するにはどうしたらいいか考えた。試食した皆さんから意見を聞き、足りないところを補いたい」、青木千紗さん(20)は「とび魚だしには、柿酢などほかの材料と合わせて風味を工夫できる楽しみがある。東京などでの展示会で、今回のレシピなどを広く発信していく」と話していた。
2011年(平成23年) 6月19日(日)付紙面より
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庄内浜でクラゲを捕まえて観察する「カギノテクラゲの採集とクラゲ学習会」が18日、鶴岡市の加茂水族館とその周辺の海岸で行われた。
この学習会は、クラゲの採集、観察、学習を通して、その魅力や生命の不思議さについて理解を深めてもらおうと、同水族館と市、県庄内総合支庁で組織する海洋科学・学習促進事業実行委員会が2008年から毎年、カギノテクラゲが発生する時期に行っている。
カギノテクラゲは、体長2、3センチで体は茶色。庄内浜では5月下旬から7月中旬ごろから近くの海岸などで見られる。姿がちゃぶ台に似ていることから庄内では「バンデムシ」と呼ばれている。
この日は庄内一円から親子約40人が参加。はじめに水族館のクラゲを見学した後、近くの磯場に移動して、カギノテクラゲの採集に挑戦。奥泉和也副館長から「皆さんが捕まえるのは庄内浜で最強のクラゲ。私は刺されて3日間入院した。絶対に刺されないように注意して」などとアドバイス。子供たちは水族館職員から採取してもらったクラゲを水槽に入れてもらった後、スポイトを使って慎重にサンプルケースに入れ、ルーペで観察していた。
友達と参加した余目第三小学校4年の渋谷海斗君(9)は「カギノテクラゲを初めて見た。すごくかわいかったが、刺されたくない」と話していた。
その後、同水族館クラゲ研究所に移動し、「クラゲの不思議に迫る」をテーマにクラゲの生態について学んだ。