2011年(平成23年) 6月21日(火)付紙面より
ツイート
鶴岡市下川の西郷幼稚園(荒澤和子園長、園児38人)のサクランボ狩りが20日、同市辻興屋のサクランボ畑で行われた。園児たちが真っ赤に色づいた宝石のようなサクランボを手でもぎ、思う存分味わった。
同園は3年前から毎年、歩いて20分ほどの辻興屋地区でサクランボやメロンを作っている佐藤俊治さん(46)のサクランボ畑を訪れ、サクランボ狩りを楽しんでいる。
この日は3―5歳児34人が参加。早生種で果肉がやや柔らかく、さわやかな酸味の「香夏錦」を木からもぎ取った。園児たちは精いっぱい手を伸ばしたり、台に乗ったりして真っ赤なサクランボを次々ともいでは口に運んでいた。
佐藤ゆいちゃん(6)は「サクランボは甘くておいしかった。とても楽しかったので、またサクランボ狩りをしたい」と話していた。
2011年(平成23年) 6月21日(火)付紙面より
ツイート
「SLうまさぎっしり庄内号」の出発式が19日、酒田市のJR酒田駅で行われた。黒光りする蒸気機関車をひと目見ようと家族連れらが大勢詰め掛け、プラットホームは大混雑。午前11時ちょうど、大きな汽笛とともに黒煙を吹き上げて動き出した庄内号を、手を振って見送った。
この列車は、4月から今月末まで開催するキャンペーン「山形県庄内 花紀行」の最後を飾る中心イベント。羽越本線の村上駅(新潟県)と酒田駅を往復し、沿線の各停車駅でその土地の特産品を振る舞うもので、普段は磐越西線で主に週末に運行されているSL・C57と専用客車7両(定員460人・全席指定)による「SLばんえつ物語号」の編成を活用した。
指定席が発売から5分で完売したという「SLうまさぎっしり庄内号」は18日午後零時26分、村上駅を出発。庄内に入った後は、あつみ温泉、鶴岡、余目の各駅に止まり、エビ汁、サクランボなどのサービスを受けた。酒田駅には午後4時27分に到着。歓迎セレモニーが行われ、酒田舞娘(まいこ)が舞を披露したほか、つや姫おにぎりなどが振る舞われた。
19日は午前10時半すぎ、酒田駅3番線ホームに入線。幸運にも切符が取れた乗客、雄姿を収めようというカメラマンや家族連れらでごった返す中、出発イベントが行われ、佐藤淳司酒田観光物産協会長が、東日本大震災の影響で低迷する観光の振興を図るため「あらゆる機会をとらえて『がんばろう東北』を唱えていく」とあいさつした。
阿部寿一市長、筑波伸夫JR東日本新潟支社営業部長、「食の都庄内」親善大使の古庄浩シェフらがテープカット。また、「お結びせんべい」「ゆざのさけサブレ」の振る舞い、SLをバックにした酒田舞娘との記念撮影会、子供たちを対象にしたC57の運転席体験などが行われた。
午前11時、渡辺清貴酒田駅長と大瀧太一県庄内総合支庁産業経済部長が出発合図。同時に大きな汽笛が鳴らされ、酒田囃子(ばやし)の太鼓演奏が流れる中、SL特有の「シュッシュッ」という息遣いのような蒸気音とともに、ゆっくり走り出した。
父親とともに村上まで旅するという山本周哉君(6)=亀城小1年=は「とても楽しみ。絵日記に書くけど、SLは形が複雑だから難しいかも」、家族で見学に来た阿部直斗君(6)=若宮幼稚園年長=は「SLを見るのは2回目。格好良くて好き」と話していた。
列車は18日の逆コースをたどり、鶴岡では「菜の花もち」、あつみ温泉駅では食の都庄内親善大使3人によるアスパラガスのアイスクリームと冷製ニンジンスープの振る舞いを受けるなど、風光明美な深緑の庄内・越後路を、目と舌で堪能した。