2011年(平成23年) 7月5日(火)付紙面より
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遊佐町吹浦の横町地区に伝わる民俗芸能「横町神代神楽」が2日夜、同地区の諏訪神社神楽殿で勇壮に奉納上演された。
伊達仙台神楽(宮城県)の流れをくむものとされ、江戸時代後期には舞われていたとみられる。後継者不足などで1957年に途絶えたが、地元有志によって83年に復活。近年は保存会(畠中博会長、会員約20人)に中・高校生も協力し、男子は舞人、女子は主に横笛などの伴奏を担当している。
同夜は、継承している6演目のうち日本神話などを題材にした「源頼光」「刀くぐり」「八幡太郎」「伊邪那岐命(いざなぎのみこと)」「須佐之男命(すさのおのみこと)」の5番を上演。太鼓と横笛、鉦(かね)の音に合わせ、独特の抑揚を付けたせりふを交えながら勇壮に舞った。
同夜は曇り空で蒸し暑い天候の中、中学に入ったばかりの男子から還暦を迎えたベテラン役者までが汗まみれになりながら熱演。詰め掛けた近くの住民らから、大きな声援と拍手を受けていた。
2011年(平成23年) 7月5日(火)付紙面より
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来年4月に統合し58年の歴史に終止符を打つ酒田市の平田中学校(秋葉忠校長、生徒146人)で2日、山形交響楽団によるスクールコンサートが開かれ、同楽団の伴奏で生徒全員と地域住民ら約100人が、慣れ親しんだ校歌を高らかに歌い上げた。
同校では酒田二中との統合を前に本年度、3回にわたる閉校記念行事を企画。第1弾として創立記念日のこの日を「親子ふれあいの日」とし、創立記念式、親子進路学習会、山響スクールコンサートを開いた。
このうち、地域にも参加を呼び掛けた演奏会は「音楽世界の旅」と銘打ち、映画「八十日間世界一周」のテーマで開幕。続いてグリーグ(ノルウェー)の「ペール・ギュント」第1組曲より「朝の気分」、ベートーヴェン(ドイツ)の交響曲第5番「運命」より第1楽章などを山響メンバー43人が、ある時は迫力いっぱいに、ある時は繊細に演奏し、オーケストラの奥深い魅力を披露した。
弦、木管、金管、打楽器それぞれの音色、特徴などを学んだ後、山響の伴奏で校歌を参加者全員で斉唱。長い歴史を振り返るとともにこれまでの感謝を込め、声高らかに歌った。最後に山響がビゼー(スペイン)の歌劇「カルメン」より前奏曲や「闘牛士の行進」などおなじみの曲を演奏した。
生徒を代表し、ともに3年生の宇佐美俊明君(14)が「素晴らしい演奏をありがとう。身近で生の演奏を聞き感動した。校歌を歌うのも今年度が最後。今日は山形交響楽団の伴奏で歌えて、いい思い出になった」とお礼、生石美夏さん(14)が指揮者の佐藤寿一さんに花束を贈った。
これを受け、会場からの大きな拍手に応え、山響がヨハン・シュトラウス2世(オーストリア)作曲のポルカ「観光列車」をアンコール演奏。快活な曲で最後の年度を迎えた同校にエールを送った。