2011年(平成23年) 8月20日(土)付紙面より
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鶴岡市出身の絵本作家・土田義晴さん(東京都在住)を「一日支店長」に招いたイベントが19日、同市の鶴岡信用金庫西支店で行われ、子供たちがグラスのお絵かきに取り組んだ。
このイベントは、旧酒田信金との合併を記念し2008年から開いている。子供たちに夏休みの思い出を作ってもらおうと、毎年この時期に鶴岡信金のオリジナルキャラクターの生みの親である土田さんを招いて実施している。
4回目の今回は、午前と午後の2回行われ、幼児から小学生とその保護者合わせて64人が参加した。午前中のセレモニーでは、加藤捷男鶴岡信金理事長が「土田義晴先生と一緒に活動し、夏休みの良い思い出にしてほしい」とあいさつし、土田さんに一日支店長の委嘱状を手渡した。
お絵かきでは、ガラスにも描ける絵の具でオリジナルグラスづくりに挑戦。土田さんは「筆に水をつけすぎないように」、「グラスの中にティッシュを入れると上手に描ける」などとアドバイス。子供たちは動物や花など思い思いの作品に仕上げていた。また、うまくできない子には土田さんが「くまくん」などのキャラクターを描いてあげ、子供たちは「どうもありがとう」と笑顔を見せていた。
2011年(平成23年) 8月20日(土)付紙面より
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鶴岡書店組合(阿部等組合長)は江戸中期に描かれた「鶴ケ岡城下絵図」を復刻、発行した。鶴岡市の致道博物館が所蔵する城下絵図をもとに作成したもので、限定1000部発行。阿部組合長は「絵図を片手に町歩きを楽しみ、鶴岡の歴史に触れてもらいたい」と話している。
鶴ケ岡城下絵図は1972(昭和47)年に文政期(1818―29年)の絵図、1982(昭和57)年に元禄期(1688―1703年)の絵図が発行されて以来、復刻されていなかった。
今回、致道博物館の監修で復刻が決まった絵図は、製作年がはっきり分かっていないが、文化2(1805)年に開校した旧藩校致道館が描かれていないことから、江戸中期の安永時代(1772―80年)に作成されたものとみられている。
絵図は同館での保存状態が良く、本丸と二の丸、三の丸からなる典型的な平城の鶴ケ岡城を中心に、御角櫓(おすみやぐら)や大手門、三の丸付近に家老、御家中の屋敷を配し、内川の東側、南側に町屋敷、さらにその外側に給人町(下級武士)や寺院が並ぶなど、当時の城下の町割りが見て取れる。
阿部組合長は「古い絵図、地図の多くが絶版となり、鶴岡の古い町並みを知りたい、史料が欲しいという多くの声が上がっていた。昨年から製作を進め、ようやく完成した」と話していた。
復刻した「鶴ケ岡城下絵図」は原図(縦187センチ、横200センチ)を縮小して縦76・5センチ、横82センチのサイズ。和紙風の台紙に描かれており厚い和紙で作った畳紙(たとうがみ)で包まれている。1部1260円で限定1000部の発行。鶴岡市内の各書店で手に入る。
問い合わせは阿部久書店内の鶴岡書店組合=電0235(22)0220=へ。