2012年(平成24年) 7月6日(金)付紙面より
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鶴岡市立加茂水族館(村上龍男館長)へ4日、神奈川県の京急油壺マリンパークからカリフォルニアアシカの「マリー」(雌、12歳)が“嫁入り”した。加茂水族館で飼育しているカリフォルニアアシカの「ポンタ」(雄、11歳)のお嫁さん候補として“来庄”した。アシカ舎で対面したマリーとポンタは、金網越しに見つめ合うなど早くも相性抜群の雰囲気。同館では「赤ちゃんの誕生に期待したい」と話している。
同水族館は以前からアシカの繁殖に取り組んでおり、全国の水族館や動物園に協力を呼び掛けている。先月17日に同水族館でカリフォルニアアシカのゆず(雌、14歳)に待望の赤ちゃんが誕生したことを受け、「実績がある所で繁殖させたい」と油壺マリンパークがマリーの加茂水族館への“嫁入り”を決めた。購入したもの以外で繁殖のためにアシカが同水族館へ来たのは約30年ぶりという。
この日午後1時半すぎ、マリーは空輸で庄内空港に到着。加茂水族館の職員が慎重に水族館まで車で運んだ。アシカ舎でおりから出されたマリーはプールに飛び込むと、水面から顔を出して隣にいるポンタとご対面。興奮したように鳴き声を上げるポンタに鼻先をくっつけるようにして見つめ合う姿が見られた。
奥泉和也副館長は「水族館が飼育するアシカはマリーを合わせて7頭になり、ようやく繁殖の基盤が整った。
国内でアシカの赤ちゃんは年間十数頭しか生まれない。ここでたくさん子供が生まれれば国内の水族館、動物園の飼育体制に貢献できると思う」と話した。