2012年(平成24年) 8月25日(土)付紙面より
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京都府宮津市立由良小と鶴岡市立由良小の両校の5、6年生たちが23日、鶴岡市の由良海岸でクロダイの稚魚1500匹を放流した。
鶴岡市由良地区(庄内由良)と京都府宮津市由良地区(丹後由良)の縁の始まりは、飛鳥時代に崇峻天皇の第三皇子・蜂子皇子が政変を逃れ、丹後由良から舟に乗って庄内由良までたどり着き、出羽三山を開いたというもの。この伝説から1978年に両地区の交流が始まり、85年には丹後の由良自治連合会と庄内の由良自治会との間で交流の盟約を締結。以降、3年ごとに交互に住民が訪問している。
今回は丹後の由良自治連合会の役員や由良小の5、6年生8人など計23人が22日から来庄し、鶴岡市長を表敬訪問したほか、23日は加茂水族館などを見学した。
クロダイの稚魚放流には、両校の5、6年生計22人が参加。子どもたちは打ち寄せる波に苦戦しながらも、バケツに入った3センチほどの稚魚をそっと海へ放流していた。
宮津市立由良小6年の田村那奈さん(12)と小室麗妃さん(11)の2人は「放流は初めてで楽しかった。稚魚がかわいかった」と笑顔で話していた。
丹後の由良小児童たちはこの後、食事会で庄内の由良小児童と交流を深め、24日に帰途に就いた。