2012年(平成24年) 12月25日(火)付紙面より
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今年6月に鶴岡市立加茂水族館で誕生した雌のカリフォルニアアシカの命名式が23日、同水族館で行われた。公募した中から村上龍男館長らが選び、「たんぽぽ」と命名され、この名前を応募した“名付け親”たちに村上館長が記念品を贈った。
アシカの赤ちゃんは、雌の「ゆず」(14歳)と、男鹿水族館(秋田県男鹿市)から繁殖用に借りた雄の「ポンタ」(12歳)との間に誕生した。10月上旬から11月下旬にかけて、両水族館の館内だけで名前を公募。加茂水族館1297通、男鹿水族館872通の計2169通の応募があった。
「たんぽぽ」を応募して“名付け親”となったのは5人いて、この日はそのうち▽鶴岡市大淀川、大泉小3年、五十嵐ひよりさん(9)▽南陽市高梨、沖郷小2年、鈴木来未さん(8)▽神奈川県横浜市都筑区、会社員、川嶋麻美さん(25)▽東根市宮崎一丁目、美容師、後藤恵美さん(28)―の4人の本人や代理人が出席した。
村上館長が「加茂水族館では、アザラシはよく生まれるが、アシカが生まれたのは30年ぶり。多くの応募があり大変だった。ひらめきで、特に根拠なく選んだ」とあいさつし、4人にアシカの親子の縫いぐるみやクラゲの本、両水族館の招待券などの記念品を贈った。
五十嵐さんは「お父さんがポンタなので、それを逆にして考えた。選ばれてうれしい。これからも水族館に来て、元気に育つのを見守っていきたい」と感想。酒田市の友人に会いに11月に来庄して応募、この日は命名式のためにやってきた川嶋さんは「ポンタと似たようなかわいらしい名前をと付けた。選ばれてびっくり。うれしい」と喜んだ。
受賞者たちは、アシカプールでゆずにおっぱいをせがむたんぽぽに、「かわいい」などと歓声を上げながら写真を撮っていた。たんぽぽはゆずの母乳を飲み、体重が誕生時の5・2キロから20・5キロへと4倍ほどに増えるなど、順調に成長しているという。