2012年(平成24年) 2月26日(日)付紙面より
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JA鶴岡の地産地消フェスタ「味楽来(みらくる)レストラン」が24日、鶴岡市のグランドエル・サンで開かれ、公募で参加した市民たちが地元産の食材にこだわった郷土料理を楽しんだ。
同フェスタは、地元食材のPRと、生産者と消費者の交流促進を目的に2007年から毎年この時期に開催している。毎回、料理はJA鶴岡女性部が担当し、米粉を使った創作料理を提供していたが、今回は鶴岡の食文化に理解を深めてもらうことなどを目的に、郷土料理を中心としたメニューとなった。酢の酸味と干し柿の甘味がマッチした「柿なます」や小豆と餅米による鶴岡ならではの「いとこ煮」、桃の節句の行事食「アサツキのみそあえ」、冬の味覚の熱々の「アンコウ汁」など14品がテーブルに並んだ。
この日は、鶴岡市内を中心に約140人が参加。はじめにグランドエル・サンの高橋正広和食料理長によるデモンストレーションとしてアンコウのつるし切りが披露され、会場を沸かした。続いて、味楽来レストランが“オープン”し、手作りの郷土料理を楽しんだ。
昨年に続き、2年連続で参加した鶴岡市大塚町の主婦(66)は「地元の食材がすごくおいしく調理されていて大変満足した。ぜひ、来年も参加したい」と話していた。
また、会場ではとち餅やいとこ煮、いぶしたくあんなどの加工品の他、ネギやホウレンソウ、ダイコンなどの新鮮な野菜が安価で販売され、人気を集めていた。
2012年(平成24年) 2月26日(日)付紙面より
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庄内沖で採捕される魚介類を活用したご当地ハンバーガー「SKTバーガー」が来月3日、酒田市のコープなかのくち店で限定販売される。県漁業協同組合とJA山形農工連、東北公益文科大が共同開発し好評を得ている麺つゆ「絶品とび魚だし贅沢(ぜいたく)ストレート」のジュレを使用しているのが特徴で、メーンの素材には庄内沖で捕れたアカエビをグリルしたものを使った。販売開始を前に試食した公益大の学生たちは「あっさりしておいしい」と太鼓判を押した。
「とび魚だし」開発は、JA山形農工連と県漁協が2009年6月、国の「農商工等連携対策支援事業」の認定を受けて着手。飛島でさまざまな活動を続ける公益大も加わり、全国販売までを目指す「とび魚だしプロジェクト」(リーダー・伊藤眞知子公益大教授)が発足した。
学生たちは、試作品を出展した見本市でバイヤーに働き掛けたり、山形農工連で製造体験しながら商品のネーミングやボトルなど、パッケージデザインを検討。2010年夏に本格販売が始まり、現在は人気商品の一つとなっている。
一方、昨年冬からこれまで「ノロゲンゲ」「アブラツノザメ」などを使用したご当地バーガーを次々と発表してきた、同市の鵜渡幸総料理長で庄内浜文化伝道師の須田剛史さんは今回、この「とび魚だし」に注目。グリルしたアカエビをメーンに、ゼラチンと寒天を加えジュレ状にした「とび魚だし」、千切りした遊佐産のウルイ、キンピラゴボウなどを庄内産米粉を混ぜたバンズで挟ん
だ。
SKTというネーミングは公益大の学生が考案。「SAKATA」を表すとともに、▽S=庄内▽K=公益大▽T=飛島・飛び魚―の頭文字も取っている。
コープなかのくち店で24日に開かれた試食会では、伊藤教授をはじめ同プロジェクト所属の学生たちが参加。須田総料理長が一つ一つ具材を組み合わせていき完成させた。試食した公益大3年、石垣博也さん(21)=遊佐町藤崎=は「エビが香ばしくておいしい。ハンバーガーはおなかが膨れるイメージがあるが、あっさりして食べやすい。食べ進めるごとにとび魚だしのジュレ、ドレッシング、タルタルソースと味が変わっていくのも良い」と感想を話し、「須田総料理長と共に今後、第2弾、第3弾のSKTバーガーを考えていきたい」と話していた。
須田総料理長は「とび魚だしのジュレのインパクトがかなり強い。これに負けないよう組み合わせをいろいろと考えた」と話していた。来月3日は午前10時から1個500円で限定150個を販売する。翌4日午前10時からは山形市のコープしろにし店でも販売。問い合わせはコープなかのくち店=電0234(22)3150=へ。