2012年(平成24年) 3月11日(日)付紙面より
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東北の太平洋沿岸部に甚大な被害をもたらした東日本大震災の発生から丸1年を迎える11日、犠牲者への哀悼の意と復興への願いを込めて、庄内地域の各地でさまざまな追悼の行事が開かれる。震災の避難者も参加する追悼と交流の集い、市民ボランティアによる「キャンドルナイト」、慰霊祭や法要などが行われ、震災発生時刻に合わせ同日午後2時46分には犠牲者の冥福を祈り、各地で黙とうをささげる。
鶴岡市社会福祉協議会は午後2時半から、市ゆうあいプラザかたぐるまで「追悼と交流の集い」を開催。市内に避難している被災者と市民が震災復興に力を合わせていく気持ちを共有しようと、避難者や被災地でのボランティア活動者がメッセージを発表し、ミニライブなどで交流する。
酒田市と市社会福祉協議会による「追悼と交流の集い」は午後2時半から、市総合文化センターで開催。避難者と市民が語り合う交流会とする。どちらの集いでも第1部で追悼式を行い、政府主催の追悼式を放映し、黙とうをささげる。遊佐町では、震災発生時刻に合わせ防災行政無線で黙とうを呼び掛け、一斉にサイレンを鳴らす。
鶴岡市の善寳寺は午前9時から東日本大震災物故者大供養会を行い、午後2時46分には犠牲者の鎮魂と冥福を祈り梵鐘(ぼんしょう)を打ち鳴らす。同市の出羽三山神社は午後2時46分から三神合祭殿と霊祭殿で「災害復興復旧祈願祭・犠牲者慰霊祭」を行う。同市の荘内神社も午後2時46分から参集殿で震災復興祈願祭を開催し、地元の中学生ら各界からのメッセージ発表、震災派遣活動に携わった自衛隊員の講話などを行う。また、同市の日本キリスト教団荘内教会は午前10時から犠牲者追悼の市民礼拝を行う。
市民ボランティアによる追悼行事も繰り広げられる。その一つが「1年目のキャンドルナイト」。鶴岡市の市民有志と山形大農学部の学生たちが、手作りでキャンドル2000個ほどを準備し、11日夜に同学部キャンパスや同市のゆうあいプラザかたぐるま、鶴岡まちなかキネマ、賛同する飲食店や旅館などで、震災を風化させないようにと、追悼の火をともす。
2012年(平成24年) 3月11日(日)付紙面より
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2012年度の公立高校入学試験が10日、県内一斉に行われた。推薦入学内定者を除いた全日制の平均志願倍率は、前年度より0・05ポイント高い1・05倍。受験生たちは、それぞれが志望する高校への合格を目指し、試験問題に挑んだ。
全日制の募集は、酒田市内4公立高校が4月に統合して酒田光陵高校になるため前年より3校・2学科少ない46校・102学科。総入学定員数は前年度比160人減の8240人となった。総入学定員から推薦選抜内定者を差し引いた一般選抜の定員は前年度より29人多い6855人で、これに対する志願者数は前年度比424人増の7231人。定時制は一般選抜定員278人に対し144人が志願した。
この日は小雪や細かい雨が降るものの風が弱く穏やかな天候。県教委によると、庄内地方の各校は全ての試験会場で予定通り午前8時50分に、1教科目の国語の試験が始まった。
このうち酒田光陵高校は、交通事情などを考慮して志願者338人を受験番号順に2グループに分け、酒田商業と酒田工業の2高校を使って入試を実施。152人が挑んだ酒田商業高校会場では、受験生が集合した午前8時半ごろ、校内放送で事前説明が行われた。
開始5分前の予鈴とともに受験生が各教室に入場。ピンと張り詰めた空気が漂う中、「各検査終了10分前に合図しますが、検査終了時刻まで検査室を出ることはできません」などと書かれ黒板に張られた注意書きを読みながら試験開始を待った。開始を告げるチャイムが鳴ると問題用紙に向き合い、真剣な表情で鉛筆を走らせていた。試験は国語、数学、社会、理科、英語の順で行われた。
合格発表は17日、各高校で行われる。酒田光陵高校の合格者は、酒田北高校で午後3時ごろに発表する。