2012年(平成24年) 3月13日(火)付紙面より
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庄内地方の和太鼓団体が競演する「鶴岡太鼓フェスティバル」が11日、鶴岡市文化会館で開かれ、出演団体が迫力の演奏を繰り広げた。
和太鼓の文化を継承し、発展させていくことを目的に、鶴岡・田川地区の太鼓団体で実行委員会(鈴木泰蔵委員長)を組織し、2001年から毎年この時期に開催している。
12回目の今回は鶴岡市と酒田市、庄内町の太鼓グループ7団体チームが参加。「復興支援公演」と銘打ち、東日本大震災で被災した宮城県大崎市の高倉蘗太鼓が特別出演したほか、鶴岡市に避難している約150世帯400人に無料招待券を配布した。
ステージは7団体合同の「初っ切り太鼓『電光石火』」で幕開けし、各団体の代表者約20人がステージ上で迫力のある演奏を披露した。鈴木委員長が「復興支援のため、被災地から太鼓グループを招いた。太鼓の力と元気を全国に発信し、東北と日本を元気づけたい」とあいさつした後、各グループが順番でステージに登場し、それぞれ演奏。
ステージ上では各グループの「セイヤー!」といった威勢の良い掛け声が響き、次々と気合のこもった演奏が繰り広げられた。また、伝統芸能を受け継ぐ子供たちが元気に日頃の練習の成果を発表した。
腹に響くような太鼓の音が会場にとどろき、観客は1曲ごとに大きな声援や拍手を送っていた。会場には募金箱が設置され、来場者が善意の心を寄付していた。収益金の一部とともに義援金として被災地に送るという。
2012年(平成24年) 3月13日(火)付紙面より
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鶴岡市立加茂水族館(村上龍男館長)で10日、小学生と保護者を対象にした親子体験料理教室「シェフと子どもたち―水族館を食べよう!」が開かれた。親子連れが県の魚・サクラマスを見て、味わうなど「五感」で庄内の伝統や食文化を学んだ。
親子で庄内浜の恵みの豊かさを知ってもらおうと、鶴岡食文化創造都市推進協議会(会長・榎本政規鶴岡市長)が初めて企画した。題材のメーンのサクラマスは庄内に春の訪れを告げる魚として知られ、「マスのあんかけ」は庄内各地の春祭りなどでごちそうとして振る舞われる伝統料理。サクラマスが泳ぐ様子を観察するとともに、庄内の食文化との関わりを学んでもらうことが狙い。
今回は鶴岡市と三川町、西川町の親子13組計30人が参加。はじめに館内を巡り、魚類を中心に水生生物を見学。村上館長がドチザメや巨大なイシナギなどについて生態を解説した。サクラマスの水槽の前では、子供たちが顔をくっつけるようにしてのぞき込んでいた。
その後、3階でスライドを使いながら村上館長がサクラマスの生態を解説。「サクラマスと呼ばれるのは『桜が咲くころに捕獲されるから』『産卵期に体色が桜色になるから』など諸説ある。1992年に山形県の『県の魚』となった」と話した。
続いて、庄内浜文化伝道師マイスターで坂本屋旅館当主の石塚亮さんがさばくサクラマスの調理を見学。サクラマスを三枚におろし、南蛮漬けや白扇揚げ、吸い物、あんかけなどを調理。子供たちは石塚さんの手さばきに注目し、時折サクラマスの魚体を触るなど興味津々だった。
佐竹綾音さん(10)=横山小4年=と菅原琉花さん(11)=羽黒三小5年=は「サケによく似ている魚だと思った。味も似ているのかな?」「さばくのを見るのは初めて」と話していた。