2012年(平成24年) 3月8日(木)付紙面より
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鶴岡市の斎小学校(安野郁夫校長、児童111人)の4年生が6日、学区内の事業所などを訪問し、交通安全の願いを込めた手作りのマスコットを贈った。
同校では、登下校中の安全確保と交通安全活動の一環として20年ほど前から毎年、児童たちが紙粘土で作ったマスコットを学区内の事業所などに寄贈している。マスコットは地区の特産野菜のキュウリとトマトの形をしたものと、カエルと星の形をしたものの4種類。キュウリとトマトは「車は急(キュウリ)に止ま(トマト)れない」の標語に掛けており、カエルと星は「無事家に帰って(カエル)きてほし(星)い」という意味を持たせている。絵の具できれいに色を塗り、ニスを上塗りして光沢を出している。
この日は、4年生代表の児童4人が学区内の民間企業や交番の計5カ所を訪問した。このうち同市伊勢横内の荘和設備工業(佐藤正晴社長)では、児童たちが「交通安全に役立ててください」と話し、佐藤社長にマスコットを手渡していた。同社では事務所内にマスコットを飾るという。
事業所訪問は9日も行われ、4カ所を回る予定。
2012年(平成24年) 3月8日(木)付紙面より
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酒田市山元の坂本集落に春の訪れを告げる恒例の神事「でごぐり百万遍念仏」が6日、集落の鎮守・坂本貴船神社で繰り広げられた。地区民が長さ約10メートルもあるわら製の巨大な数珠「念仏綱」を床にたたきつけたり、体にこすりつけたりして豊作や身体堅固を祈願した。
「でごぐり」とは「たたく」という意味で、念仏綱をたたきつけることで邪気や病魔を追い払うとともに、豊作を願い念仏を唱える。以前は地区の若衆が総出で100万回も念仏を唱えたという。春を呼ぶ神事として集落に古くから伝わっている。近年はわらをなう人も少なくなり、参加者もお年寄りが中心だが、毎年3月6日に連綿と行われている。
この日は地区民ら計8人が参加し午後1時半ごろからスタート。それぞれが持ち寄った、約1・5メートルの綱を1本につなぎ合わせて「念仏綱」にした後、「ナムアミダブツ」の念仏と太鼓、鐘の音に合わせ、車座になって回し「ナデ」と呼ばれる飾りの部分を床にたたきつけたり、体にこすりつけたりして祈願。わずか10分ほどで綱はぼろぼろになり、わらくずが拝殿に飛び交った。
雨が降る天気となる中、拝殿ではアマチュアカメラマンらが盛んにシャッターを切っていた。元の長さに解かれた綱は各自が持ち帰り、ササやスギの葉、ネギとともに飾り、魔よけとして庭木などにつるすという。