2012年(平成24年) 7月10日(火)付紙面より
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鶴岡市羽黒町の庄内映画村オープンセットで8日、東映京都撮影所所属の殺陣師・菅原俊夫さん(71)を講師に迎えて公開殺陣講座が行われた。映画村エキストラでつくる庄内藩殺陣乃会(豊田茂美代表)のメンバーが、プロ中のプロから本格的な殺陣を学ぶ様子を観光客などが見学した。
菅原さんは新潟県出身。1960年、東映京都撮影所に専属演技者として入所し、すぐに殺陣技術集団「東映剣会」で斬られ役として頭角を現した。73年に映画「東京―ソウル―バンコック 実録麻薬地帯」で殺陣師デビュー。以来40年にわたり、映画やテレビ時代劇で活躍。「水戸黄門」に代表される東映時代劇伝統の華やかな立ち回りや、「影の軍団」シリーズなど多彩な殺陣を指導した。このほか、演劇や宝塚歌劇までさまざまな舞台で活躍している。
菅原さんは2008年に同映画村で撮影された「座頭市 THE LAST」で庄内を訪れて以来、約2年半ぶりの来庄。同映画の撮影後、当時のエキストラ役が集まって設立したのが庄内藩殺陣乃会で、今回は数少ない「本職」の指導を仰ぐ機会となった。
菅原さんは7日朝に来庄し、同市羽黒町松ケ岡の松ケ岡開墾場で行われた非公開の講座で庄内藩殺陣乃会メンバーに指導。翌日の公開講座はオープンセット内エントランスで行われた。
はじめに殺陣の動きを観光客からも知ってもらおうと、子供や女性から飛び入りしてもらい基本的な動作を披露。幼児が木剣を構えて殺陣乃会メンバーを斬ると大きな拍手が起こっていた。
続いて殺陣乃会メンバーが打ち込みなど普段の練習風景を行い、菅原さんが動作のポイントを指導した。菅原さんは「なぜ体のその部分を斬るのかイメージして」「下腹から声を出して」と精力的に指導するとともに、自ら木剣を手に取り、メンバーと打ち合いするなど熟練の技を見せていた。
菅原さんは「水戸黄門が終了して寂しい思いをしたが、いつかまた時代劇が脚光を浴びる時が来ると思う。その時、殺陣乃会メンバーのような人たちが地方から盛り上げてくれれば。今日の講座を見て時代劇を好きになってくれればうれしい」と話していた。
2012年(平成24年) 7月10日(火)付紙面より
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鶴岡市羽黒町上野新田の鈴木農園(鈴木繁治代表)が経営するブルーベリー農園が今シーズンの営業を開始した。オープン後初の日曜日となる8日は、午前中から大勢の家族連れが足を運び、鮮やかな紫紺色に染まった実の摘み取りを楽しんだ。
同園は、国内の個人経営では最大級となる約6ヘクタールの広大な敷地に、35品種約9500本を栽培している。今年は春先までの大雪と低温、6月の台風などの影響で生育の遅れや枝折れなどがあったものの、例年並みの着果となり今月7日にオープンした。全て無農薬栽培で、現在は早生種の「ウェイマウス」や「コリンズ」「スパルタン」などが食べ頃を迎えている。
8日は午前中から地元の庄内各地をはじめ内陸や仙台市などから家族連れが次々と訪れた。鶴岡市から妻と子供2人で来た男性(37)は「初めて来たが、こんなに種類がたくさんあるとは思わなかった。甘酸っぱくて後味が爽やか。とてもおいしい」と話していた。
同園によると、ブルーベリーはビタミンCや鉄分、カルシウム、ポリフェノールなどの栄養素を多く含み、疲れ目や整腸作用、大腸がんの予防などに効果があるという。鈴木代表は「手作りのブルーベリーアイスも好評。ぜひ食べに来てほしい」と話している。
今季の営業は来月下旬までの予定。開園時間は午前9時半から午後5時。入園料は大人(中学生以上)800円、3歳から小学生まで500円。シーズン中は大粒のブルーベリーを見つけるイベントが行われる。シーズン後、上位5人まで豪華賞品が贈られる。問い合わせは同農園=電0235(62)4042=へ。