2013年(平成25年) 5月10日(金)付紙面より
ツイート
鶴岡市羽黒町手向の出羽三山神社(緒方久信宮司)の祈年祭が8日、羽黒山頂にある同神社三神合祭殿で行われ、古くからの田植えを模した「御田植神事」と舞で五穀豊穣(ほうじょう)を祈願した。
御田植神事は、稲の花が咲きそろうことを願う7月15日の「花祭り」、収穫を祝う11月23日の「新嘗(にいなめ)祭」と並ぶ同神社の三大農耕神事の一つで、毎年県内外から多くの信者が参列している。
祈年祭の神事の後、御田植神事が行われ、内拝殿を田んぼに見立て、神職が鍬(くわ)や鋤(すき)を手に持ったり、牛の面を着けたりして田起こしや代かき、種まきなどの農耕を演じた。さらに巫女(みこ)たちも加わって苗に見立てた松の枝を手に、雅楽の音色に合わせて優美な「田舞」を奉納した。
この日は庄内一円や東北、関東などから約200人が参列。厳かに繰り広げられる神事をじっと見つめ、今年の豊作を祈願していた。