2013年(平成25年) 5月15日(水)付紙面より
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酒田市の日本海総合病院(栗谷義樹理事長)の南側歩道に14日、「あきほ市」がオープンした。市内の障害者就労事業所4施設がテントを張って出店。今後は10月末までの毎週火曜日と木曜日の午前10時半から午後2時まで、各施設で仕入れた季節の野菜や果物、加工・製作した木工品や菓子類などを、“お手頃価格”で販売する。関係者は、障害がある人たちの就労支援などにつながればと期待している。
障害者の自立支援などを目的に、相談支援事業所の職員らで組織する市障がい者地域自立支援協議会が、同病院敷地内での開設を要望。多くの市民らが交流することで地域ににぎわいをもたらし、親しみやすい病院づくりにも寄与すると考えた同病院が快諾し、オープンの運びとなった。
いずれも市内で障がい福祉サービス事業などを展開する「すまいるらんど」「たぶの木」「なのはな畑」「いっぽ」の4施設で設立した「あきほ直売所運営協議会」(会長・池田幸機NPO法人ホールド理事長)で運営。入所者らが販売に当たる。
この日は、庄内産のイチゴやホウレン草、水菜、台湾バナナ、キャベツなど野菜や果物、カーネーションやアルストロメリア、フリージアといった花などと、各施設で作った団子やクッキー、チーズケーキ、おからかりんとうなど菓子類、木工製品、陶芸品などを販売。開店と同時に病院を訪れた市民らが詰め掛け、品定めしては買い求めていた。
池田会長は「自分が携わったものが売れると達成感につながり、社会に溶け込むチャンスにもなる」と、あきほ市の効果に期待。その上で、「継続していくには、本当に必要とする商品を売ることが大事。ある程度、商人感覚で運営していく」と話している。