2013年(平成25年) 5月16日(木)付紙面より
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仙台市立南小泉中学校(佐藤邦宏校長)の2年生が14日、鶴岡市の由良海岸で地引き網をはじめとする漁村体験を満喫した。地元の由良地域協議会「ゆらまちっく戦略会議」(齋藤勝三会長)が受け入れたもの。引き上げた網の中に多くの魚を見つけると、浜辺に生徒たちの歓声が響いた。
同協議会が2年ほど前から取り組むグリーンツーリズム事業の一環。庄内観光コンベンション協会や旅行業者などと連携し、教育旅行などの誘致を行っている。本年度は県内外の10団体約500人が由良地区を訪れる予定という。
同中学校は今回、総合学習の一環の野外活動として13日から2泊3日の予定で2年生144人が来庄。初日は羽黒山登山などを行った。2日目の14日は、由良地区のふれあい広場に集合し、早速海岸へ。地元漁業者が仕掛けた地引き網を砂浜に引き上げる作業に挑戦した。
2カ所に分かれ、力を合わせて300メートル近い長さのロープを手繰り寄せると、ようやく網が海中から姿を現した。中に魚が掛かっているのを見つけると、生徒たちから「何かいる!」「大きい!」と歓声が起こった。
この日、網に掛かったのはアジをはじめイナダやウマヅラ、ヒラメ、カナガシラなど。おっかなびっくり魚に触る生徒もおり、海岸には笑顔があふれていた。平子翔也君(13)は「魚を捕るのは大変だと実感。とても良い経験ができた」、阿久津杏奈さん(13)は「生きている魚を触ったのは初めて。少し怖かった」とそれぞれ話していた。
一行は午後からイカの一夜干し、ところてん作り、釣り堀での魚釣りなど、グループごとにさまざまな漁村体験を楽しみ、夜は由良地区の民宿など計8施設に分散して宿泊した。