2013年(平成25年) 5月19日(日)付紙面より
ツイート
遊佐町の蕨岡小学校(阿彦裕光校長、児童89人)の5年生21人が17日、同校北側の水田で田植えに挑戦した。児童たちはかすりの着物に着替えた上で、女子はさらにハンコタンナを着け、これまで育ててきた苗を丁寧に手植えした。
米作りを通して地元の産業について知識を深めてもらおうと、同校では毎年、JA庄内みどり遊佐支店の協力で5年生が総合学習の時間を活用し、塩水選から芽出し、手植え、追肥、収穫まで一連の稲作作業を体験している。
今年栽培に挑戦するのは主力品種「はえぬき」。同支店営農課の那須耕司さん(50)=同町豊岡=の指導で、児童たちは3月下旬に種もみの塩水選を行った後、春休みや大型連休の間も当番制で水やりや観察活動をするなど、これまで大切に育ててきた。
児童たちが着用したかすりの着物やハンコタンナは同校に代々受け継がれているもの。この日はお母さんたちから着付けを教えてもらった後、同校北側の水田約3アールで手植えに挑戦した。
那須さんから「元気に育つよう、丁寧に植えて」などと指導を受けた児童たちは育ててきた苗を持って水田に入り、「はっこい」と悲鳴。約1時間にわたって全身泥だらけになりながら丁寧に植えていた。
参加児童の茨木千奈さん(10)は「ハンコタンナは初めてで、少し昔の人の気持ちが分かった感じ。田んぼはぬかるんでびっくりしたけど、慣れてくると楽しかった。元気に育つのを見ていきたい」、友野悠晟君(10)は「田植え機ではやったことがあるけど、手植えは初めて。良くできたと思う」と話していた。