2013年(平成25年) 5月19日(日)付紙面より
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鶴岡市の「少年少女古典素読教室」の開講式が18日、同市の致道博物館で行われた。6月1日にスタートし、約2カ月にわたって朝の学習活動が繰り広げられる。
素読は、旧庄内藩校・致道館が奨励した学習の一つで、中国古典の漢文を大きな声で読み上げるのが特徴。1968年度、同市が当時の文部省の文化財モデル地区指定を受けたことをきっかけに教室が始まった。以来、市中央公民館と致道博物館、致道館文化振興会議が共催で毎年開いている。
今回は小学3年から中学2年までの男女28人が参加。新規受講者と昨年からの受講者の2クラスに分かれ、6、7月の毎週土曜日に学習活動を行う。6月30日には野外での史跡文化財巡りとして、熊野長峰登山などが予定されている。
開講式は致道博物館の御隠殿で行われた。市中央公民館の佐藤巌館長が「素読という勉強の仕方を覚えてほしい」、致道博物館の犬塚幹士理事が「漢文は難しいが、何回も読むと意味が分かる。学ぶ意欲を大事に」、致道館文化振興会議の細井功会長が「鶴岡の教育の原点となった素読を継承するため、頑張ってほしい」とそれぞれあいさつした。
その後、受講生が1人ずつ自己紹介するとともに「大きな声ではきはきと論語を読みたい」と抱負を語り、学習活動に向けて意識を高めた。