2013年(平成25年) 7月5日(金)付紙面より
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鶴岡工業高等専門学校名誉教授の佐藤修一さん(67)=鶴岡市城南町=が執筆し、数学の歴史などを分かりやすく解説した『世界を変えた数学』が出版された。文部科学省のスーパーサイエンスハイスクールに指定されている神奈川県の高校での講演や、鶴岡高専市民講座などで話した内容や資料をベースにまとめたもので、佐藤さんは「数学をより身近に感じ、理解を深めてもらえたら」と話している。
佐藤さんは鶴岡市出身で、東京理科大大学院修士課程修了(数学専攻)。日本数学会、情報処理学会などに所属し、著書に『デジタル数学に強くなる 2進数のナゼとナルホド』、『自然にひそむ数学 自然と数学の不思議な関係』がある。今回出版した本は単著として3冊目。
たくさんの天才たちの情熱と研さんが積み重ねられてきた数学。『世界を変えた数学』では、数の起源やゼロの発見、円周率、モールス通信、デジタル時代を支える2進数などについて、図や資料を交えながら紹介。また、歴史的背景や数学者の人物像などがちりばめられており、楽しみながら数学の歴史に触れることができる。
佐藤さんは執筆に当たり「数学の歴史をたどれるように『旅』をイメージして書いた」と話し、「今までこつこつと積み上げてきたことが一つの本となり、とてもうれしい。皆さんに末永く読んでもらえたら」と笑顔を見せている。
四六判、286ページ、定価1995円(税込み)。角川学芸出版発行。各書店で取り扱っている。