2013年(平成25年) 10月6日(日)付紙面より
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2010年4月29日に開館した鶴岡市立藤沢周平記念館の入館者数が4日午後、20万人を突破し、節目の20万人目の入館者となった栃木県小山市の会社員、五月女敏子さん(63)に同記念館から記念品が贈られた。開館から3年半での20万人突破に同記念館は「県外からの来館者が多く、全国にいる藤沢周平ファンが訪れている」と話している。
20万人入館のセレモニーは同日、来館者や関係者が見守る中、記念館エントランスホールで行われ、藤沢周平さんの長女・遠藤展子さん(50)と鈴木晃館長から記念館の図録、企画展「藤沢周平と浮世絵」にちなんだ藤沢作品「日暮れ竹河岸」の文庫本、鶴岡シルク「キビソ」ブランドのスカーフなどが贈られた。
夫婦ともに藤沢作品の大ファンという五月女さんは夫の明男さん(66)と2人で、藤沢作品に登場する「海坂藩」を訪ねる1泊2日の庄内旅行に来て、初めて来館。五月女さんは「思いがけないことで光栄。藤沢作品の原風景に触れられただけで大満足していたのに、ラッキーです。記念館の素晴らしさにも驚きました」と喜び、展子さんから「また来ていただけるようにいろんな企画を考えていきます」と声を掛けられると、夫婦で「またぜひ来ます」と応じていた。
同記念館の入館者数は初年度9万4296人、11年度4万8352人、12年度3万5562人だった。
2013年(平成25年) 10月6日(日)付紙面より
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映画と食を結び付けて鶴岡の文化を発信する「鶴岡・食の国際映画祭と食のフェスタ」が5日、鶴岡市の鶴岡まちなかキネマ、山王商店街などで開幕。食をテーマにした映画の上映をはじめ、映画にちなんだ料理や地元の飲食店などが出店する屋台が軒を連ね、市民が回遊しながら「映画と食の街・鶴岡」を楽しんでいる。
この日は午前11時にまちキネ駐車場を会場にしたステージでオープニングイベント。実行委員長の宇生雅明庄内映画村社長は「公開を控えた映画『おしん』が中国の映画祭で賞を取ったのは日中関係が冷え込む中で快挙。イベントを通し、映画の街としての魅力をさらにアピールしたい」とあいさつ。鶴岡東高マーチングバンドの演奏が花を添えた。
会場では期間中上映されている映画にちなんで、アル・ケッチァーノの奥田政行シェフが監修した青菜入り焼きそば(映画「クレヨンしんちゃん」)や炊き込みご飯がテーマの映画「乙女のレシピ」に合わせた「レンズ豆のリゾット」の販売をはじめ各地域の特産品を生かした秋鍋や市内飲食店によるのり巻きの各味比べ、出羽三山の精進料理など多彩な食を提供。昼時にかけて親子連れが足を運び、一部を歩行者天国にした山王商店街まで歩くなどして楽しんでいた。
三川町から5歳の娘と訪れた阿部暁子さん(39)は「映画が好きでエキストラをしたり、時間を見つけては見たりしている。食と結び付けてまちづくりが盛り上がっている感じがする」と話していた。
フェスタは6日午後4時まで。鶴岡市が目指すユネスコ創造都市ネットワークの食文化部門への加盟を、映画とタイアップして盛り上げようという民間主体の取り組みの一環で、庄内映画村やまちキネ、山王商店街などでつくる実行委員会が主催し、今年で2回目。