2013年(平成25年) 10月9日(水)付紙面より
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「骨と関節の日」(8日)にちなんだ市民公開講座が5日、鶴岡市総合保健福祉センターにこ・ふるで開かれた。鶴岡地区の整形外科医らが講演やパネル討論などを通じて、骨や関節、筋肉の衰えによって寝たきりや要介護になる「ロコモティブ・シンドローム」(ロコモ、運動器症候群)の怖さや予防法などを語った。
骨と関節の日は十と八で骨の「ホ」になることから、日本整形外科学会が1995年に制定、運動器が健康や生活の質の維持・向上に重要なことを啓発している。鶴岡での公開講座は、庄内整形外科医会鶴岡支部(代表・黒羽根洋司黒羽根整形外科院長、加盟11医院)が2004年からほぼ毎年この時期に開催。今年は高齢者を中心に市民約100人が参加した。
初めに美咲クリニックの今野俊幸院長が、要介護認定を受ける原因で最も多いのが運動器の疾患で、3割余を占めるというデータを挙げて怖さを指摘。いずみまちクリニックの諸橋政人院長が「ロコモティブ・シンドロームの基礎知識」と題して特別講演し、高齢化に運動器の健康維持・増進が追い付かない背景や、ロコモの恐れがある人が全国で4700万人という実態を解説した。ロコモをもたらす骨粗しょう症については「加齢に伴う自然な状態ではなく、治療が必要。ステロイド剤の副作用で骨折のリスクが高まる」など、脊椎圧迫骨折や変形性膝関節症など各疾患の特徴を説明。運動器の衰え度を調べるロコチェックとして、▽片脚で靴下をはけない▽家の中でつまずいたり、滑ったりする―などを紹介した。
続いて市健康課の五十嵐信子高齢保健係長が「つるおかロコモ予防大作戦」として講話。予防のロコトレとして、椅子や机につかまり片脚で立つ「開眼片脚立ち」、椅子につかまり両足のかかとを上げる「かかとあげ」など4種を紹介し、参加者と一緒に取り組んだ。
支部のメンバー7人と五十嵐さんによるパネル討論で、医師たちは「骨粗しょう症は、40歳以上の特に女性は検査を受けてほしい」などと述べた。最後に上野整形外科の上野欣一院長が「メタボ対策だけで健康寿命は達成できない。メタボとロコモは車の両輪」とロコモ対策の重要性を訴えた。
2013年(平成25年) 10月9日(水)付紙面より
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体験型ミュージカルを通して交通ルールを楽しく学ぶ「親と子の交通安全ミュージカル・魔法園児マモルワタル」が8日、鶴岡市文化会館で行われた。鶴岡・田川地区の園児ら約1000人が鑑賞し、物語を通して安全な横断歩道の渡り方などを学んだ。
この体験型ミュージカルは、小学校入学を前に歩行者としての交通ルールを身に付けてもらおうと全国共済農業協同組合連合会(JA共済)が2004年から全国で各地の農協と共に毎年行っている。県内では06年に始まり、今回で7回目。今回は、JA庄内たがわ、JA鶴岡、JAあまるめの3団体が主催する。鶴岡・田川地区合同で行うのは今回が初めて。
この日は、29幼稚園・保育園から年長児940人が招待された。初めに主催者を代表してJA庄内たがわの黒井徳夫代表理事組合長が「子どもは家庭、地域、国の宝。悲惨な事故に遭わないようミュージカルを見ながら交通ルールを学んでください」とあいさつ。続いて鶴岡警察署の相馬諭署長があいさつした。
ミュージカルは魔法幼稚園児のマモルワタルが、わんぱく過ぎて人間の国で修業をすることになり、危うく交通事故に遭いそうになる。その時出会った園児のスナオ君と警察官に助けられながら横断歩道の渡り方などの交通ルールを学んでいくというストーリー。
園児たちはコミカルな動きや楽しい歌に大喜びしながら、交通ルールを学んだ。横断歩道の渡り方では、各園から代表園児が登壇し、「まず手を挙げる」「右、左、そして右を見て車が来ないことを確かめる」「道路の真ん中に来たら左を確認して最後まで渡る」などと出演者らと一緒に流れを確認しながら実演した。
ステージに上がった藤島こりす保育園の板垣涼音ちゃん(5)は「保育園で勉強して交通ルールは知っていた。これからも(横断歩道では)手を挙げて渡る」と話していた。