2013年(平成25年) 11月8日(金)付紙面より
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今年で最後になる酒田市中学生合唱祭が6日、同市の希望ホールで開かれた。飛島を除く市内全8校が参加。美しいハーモニーを会場いっぱいに響かせた。
2005年に旧酒田市と旧飽海3町が合併したのを契機に、その翌年から市教育委員会が開催し8回目。各校の合唱コンクールなどで歌った曲にさらに磨きを掛け、主に3年生が学年単位で参加してきた。「一定の成果を得た」(市教委)として本年度で終えることが決まっている。
この日は、浅井良・教育委員長が「皆さんのすてきなハーモニーを楽しみにしている」とあいさつ。プログラムは酒田一中3年生による「未来」で開幕した。
その後、酒田四中の3年生が202人という大合唱で「いのちの歌」を披露したり、飛鳥中との統合で来春に閉校する松山中3年生43人が、感謝の気持ちを込めて「友 さようならそしてありがとう」の歌詞がある「ゆず」の「友?旅立ちの時?」などを歌い上げた。
フィナーレは、恒例になっている「ひとつ」の全員合唱。八幡地域の旧3小学校が統合した八幡小の校歌の作詞・作曲を手掛けた高橋晴美さんの作品で、07年度の第3回大会から締めくくりの曲として歌われてきた。3階席まで埋めた生徒たちは、結びのフレーズを飾る「国と国がとけてひとつ その日を祈って今日も生きる」と声高らかに歌い、最後の大会の幕を閉じた。
2013年(平成25年) 11月8日(金)付紙面より
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「鶴岡産そば」のブランド化に向けた新そばの試食会が6日、市朝日地域中央生涯学習施設すまいるで開かれ、市内の生産者とそば店主らが市内4地域の新そばを食べ比べ、利用促進に向けて意見を交わした。
つるおか農商工連携総合推進協議会(会長・榎本政規市長)が本年度、地元での利用促進を図っている取り組みの一環。市内のそば店組織「庄内そば麦きり研鑽(さん)会」(加盟23店)と生産者、農協、市の関係者、合わせて約30人が参加した。
試食したのは、同市羽黒地域産の「常陸秋そば」、宝谷、朝日、田川の各地域産の「出羽かおり」、北海道産の「北早生」の計5種。研鑽会の会員や生産者がその場で小麦粉2・そば粉8の二八そばに打ち、ゆでたてを食べ比べた。
羽黒、宝谷両地域産のそば粉を打ったそば処大梵字(越中山)の職人・鈴木順さん(32)は「普段使っている朝日産のそばは更科風で喉越しを重視しているが、羽黒産は香りが強く粘り気がある。宝谷産は滑らかで喉越しが良い感じで、こんなに違いがあるとは思わなかった」と感想。研鑽会会長でおばこ食堂(日吉町)店主の森村孝雄さん(72)は「普段は北海道産を使っているが、鶴岡産は味、香りとも遜色がない。価格面でまだ課題もあるが、これからは自分の店を含め少しずつでも使う店が増え、いずれ80、90%が鶴岡産となるようにしていきたい」と話した。
意見交換では「夏場の品質低下を防ぐため、米穀用低温倉庫を低負担で利用できないか」「新そばの時期、市内のそば店で地元産を使うキャンペーンをやってみては」などの意見が出た。終了後、早速、「2俵(ソバ1俵は45キロ)買いたい」と生産者と直接交渉するそば店主もいた。
市農政課によると、市内のソバ作付けは転作で年々増え、昨年は486ヘクタールと県内市町村で最大。生産技術も高まっているが、知名度は低い。このため同推進協議会では今年、6月に生産者とそば店主らの情報交換会、7月にほ場見学会、8月に夏そば試食会、9月に「そばの花見」などを開き、そば店主や消費者に鶴岡産そばの魅力を発信している。