2013年(平成25年) 12月20日(金)付紙面より
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庄内地域や新潟県で結婚式場、セレモニーホールを運営する冠婚葬祭業・アークベル(新潟市中央区、北村芳明社長)は19日、営業地域にある30の福祉施設に車椅子を1台ずつ寄贈した。
創立35周年を迎えた1993年から毎年、地域貢献活動の一環で「アークベルチャリティ基金」と称して社員やグループ企業、納入業者から浄財を募り、新潟県内や庄内地域の福祉施設に基金を用いて購入した車椅子を贈呈している。昨年までの累計贈呈数は車椅子591台、福祉車両4台。
酒田市のベルナール酒田でこの日、庄内地域7施設への贈呈式が行われた。同社執行役員酒田支社長の岡部聡さんが「施設の皆さんが快適な生活を送れるよう、今後も貢献していきたい」とあいさつした後、同社役員や取引業者代表と共に車椅子を各施設の代表に手渡した。
施設を代表して特別養護老人ホーム・ソラーナ(庄内町)の菊池健一施設長が「熱い思いがこもった車椅子。ありがたく使わせてもらう」と謝辞を述べた。
2013年(平成25年) 12月20日(金)付紙面より
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鶴岡市の鶴岡高等養護学校(山下敦校長、生徒60人)の生徒たちが、同市温海地域産の「あつみ杉」を使った額縁を製作し19日、市に納品した。年明け後、市が100歳以上の長寿者に贈る賀詞などに使われる。
額縁は、地元産材の利用拡大を狙いに、市が初めて同校に発注した。同校の2、3年生10人による「木工班」が職業科目の一環で今年4月から「あつみ杉」を使い、角材を切ってかんなを掛け、磨き、ボンドとくぎで組み立てる作業に取り組んだ。
完成した額縁は、A3サイズの賞状などが入る縦約38センチ、横約51センチの大きさ。表面に透明な塗装を施しているが、色合いや風合いは木のぬくもりそのままの質感。作業の安全性を考慮し、表面はガラスでなく、アクリル板を使った。
この日は木工班を代表して、3年生の上林澪奈さん(17)、2年生の長尾美里さん(17)の2人が引率教諭と共に市役所を訪れ、今野和恵健康福祉部長に額縁を手渡し、100個を納品した。
今野部長は「とてもきれいに、立派にできた。高齢者の人たちに届けます」と感謝。上林さんは「隙間なく組み立てるところが大変だったが、受け取る人たちのことを考え、一つ一つ丁寧に作った」、長尾さんは「隠しくぎを木に当てないように打つのが難しかった。喜んでもらえるものを作ろうと頑張った」とそれぞれ話した。
温海地域は、年間降水量が1800―2000ミリと周囲に比べて多く、杉の生育に適しているとされる。ここで育てられた「あつみ杉」は年輪が密で、強さと美しさを兼ね備え、住宅の構造材や内装材、遊具、工芸品など幅広く活用されているという。