2013年(平成25年) 12月24日(火)付紙面より
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酒田こども歌舞伎・若獅子歌舞伎発表会が21、22の両日、酒田市総合文化センターで開かれた。「白浪五人男」として知られる「弁天娘女男白浪(べんてんむすめめおのしらなみ)」など、いずれもおなじみの3演目を上演。長いせりふをよどみなくこなすとともにコミカルな演技を交えて笑いを誘うなど、見事な歌舞伎役者ぶりを発揮して詰め掛けた観客を魅了した。
この発表会は、同市出身の元歌舞伎役者で日本舞踊「千川流」(本部・同市亀ケ崎二丁目)2代目家元の千川貴楽さんらの指導で、日本の伝統文化の一つである歌舞伎を体験・習得している子供たちが、日頃の練習成果を披露する場。新田嘉一平田牧場会長の協賛、公益信託荘内銀行ふるさと創造基金などの助成を受け2008年度から開いている。
11年度に運営形態を保護者主体の「『酒田こども歌舞伎』の会」(五十嵐隆幸会長)に変更。さらに本年度からは、小学生部を「こども歌舞伎」、中学生以上を「若獅子歌舞伎」とし、同市の小学1年生から6年生までの13人、同市と鶴岡市の中学1年生4人の計17人が、千川さんらを講師に7月から月2回のペースで稽古を重ねてきた。
今回の演目は「弁天娘女男白浪」から浜松屋の場と稲瀬川勢揃(ぞろ)いの場、「加賀鳶(かがとび)」から加州候表門の場、「義経千本桜」から吉野山の段で、いずれもおなじみの歌舞伎。子供たちは、それぞれの役に成り切って迫真の演技を繰り広げた。
このうち浜松屋の場では、お姫さまに変装して店を訪れ、まんまと大金をゆすり取ろうしたものの最後に男と見破られた弁天小僧が、開き直って自ら名乗る「知らざあ、言って聞かせやしょう」で始まる名ぜりふを見事な調子で披露。観客から大きな拍手が送られた。
また、稲瀬川勢揃いの場では、花道代わりに同センターの通路を使い、日本駄右門ら白浪五人男が観客の間を通って一人一人、舞台に上がると、「待ってました」などの掛け声が飛ぶなど、会場は本物の歌舞伎さながらの雰囲気に包まれていた。
2013年(平成25年) 12月24日(火)付紙面より
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クリスマスイブを前にした23日、庄内地方の洋菓子店などはクリスマスケーキ作りでフル回転の一日となった。各店舗には出来たてのケーキを求める家族連れが訪れ、街中がクリスマスの華やいだ雰囲気に包まれた。
鶴岡市東原町のグランドエル・サン(早坂剛社長)ではこの日、パティシエの阿部静佳さんを中心にした10人のスタッフが午前5時ごろから作業。定番となっているイチゴと生クリームに加え、プレミアムラム酒やフランボワーズ、マロン、フランスのチョコレートなどを使ったものなど同社オリジナルのケーキ作りに大忙し。調理台いっぱいに並べたケーキにクリームをたっぷり塗り、クリスマスらしい飾りを載せ、丁寧に箱詰めしていた。
「予約注文を含め約1200個の販売を見込んでいる。9月ごろから今年の流行を研究して12月に入って仕込みを始めた。今年は少し高級感のある、大人も楽しめるケーキが人気のようだ」と販売担当者。ツリーなどを飾ったクリスマスムードいっぱいのケーキ受け渡し場所も設け、笑顔で訪れる家族連れなどに応対していた。