2013年(平成25年) 12月4日(水)付紙面より
ツイート
鶴岡市ならではの伝統行事や食を学ぶ「つるおか行事食講座」が1日、鶴岡市馬場町の丙申堂で開かれた。庄内一円から集まった20人の参加者が12月9日の「大黒様のお歳夜」の行事食を味わった=写真。
講座は、庄内の伝統行事をあらためて認識し伝えていくとともに、伝統食を経済の活性や雇用などにつなげようと鶴岡食文化産業創造センターが企画した。
初めに、庄内民俗学会幹事の春山進さんが大黒天の信仰などについて講話した。「お歳夜とは神仏の年取りの夜祭り」として「昔は人間同様に神仏も年を取ると考えられていた」と説明。また、大黒天をはじめ七福神などについても紹介した。春山さんは「これから伝統食を残していけるのか心配。講座やイベントを通して、食とともに伝統や地域の歴史についても見直してほしい」と話していた。
続いて市食生活改善推進協議会メンバーが調理した黒豆ご飯、ハタハタの田楽、黒豆なます、納豆汁などが用意された。同協議会の板垣葉子さんが「まめに暮らせるようにとの気持ちを込めて作りました。味わって食べてください」と紹介し、参加者らは同協議会メンバーによる大黒舞を鑑賞しながら思いのこもった豆尽くしの伝統食に舌鼓を打っていた。
参加した鶴岡市大部町の30代女性は「由来や歴史を聞いて勉強になった。伝統行事を体験できて良かった」、酒田市亀ケ崎の50代女性は「母が生きていた時は手作りの行事食を食べていたが、最近はすっかりやらなくなった。懐かしい味」とそれぞれ感想を話した。
2013年(平成25年) 12月4日(水)付紙面より
ツイート
鶴岡市馬場町の鶴岡カトリック教会天主堂(国指定重要文化財)脇にあるクリスマスツリーの点灯が、2日夕から始まった。白い天主堂を背景にツリーのイルミネーションが輝き、クリスマスムードを盛り上げている。
同教会には以前、高さ20メートルを超えるヒマラヤスギがあり、クリスマスシーズンには電飾が施され、「ジャンボツリー」として市民に親しまれた。古木となり2001年に伐採された後、新たにモミノキが植えられ、高さ8メートルほどに成長した09年から「2代目ツリー」としてお目見えした。
2日は午後4時半から点灯式があり、同教会の敷地内にあるマリア幼稚園の園児や保護者、教会の信者らが訪れた。カトリック聖歌集の「しずけき」(きよしこの夜)を合唱した後、子供たちのカウントダウンに合わせて点灯。白や青、赤、黄色のLED(発光ダイオード)の電球が一斉に点灯すると、「きれい」「すてき」と歓声が上がった。
同教会のスリ・ワルヨ神父は「点灯を通して争いのない平和な世界の実現を祈りたい。多くの市民からツリーを見てもらえれば」と話した。ツリーは来年1月15日まで毎日、午後5時―同10時に点灯する。