2013年(平成25年) 12月6日(金)付紙面より
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東北公益文科大(町田睿学長)の学生2人が4日、酒田市の浜田小学校(池田公夫校長)を訪れ、5年1組の児童24人を相手に「公益を考える授業」を行った。
「公益社会演習」を履修している学生が、授業で修得してきたことを実践するため、4年前から実施している。当日のテキストや授業の進め方などを学生自ら準備。小学生に「公益」をどう理解してもらうか、学内で模擬授業を行うなどして準備してきた。
この日の“先生”は、3年生で酒田市出身の高橋彩さん(20)と2年生で青森県弘前市出身の阿部倫之さん(20)。人気漫画「ワンピース」のキャラクターを手描きした教材を使い、学校に遅刻しそうで急いでいる時、重い荷物を持って困っているおばあちゃんと出会ったらどうするかという想定で授業を進めた。
子供たちは全員が「助ける」と返答。2人は「助けたことで誰がうれしい気持ちになったか」と尋ね、助けた本人だけでなく周りの多くの人たちがうれしい気持ちになったことを挙げて、「『みんな』にとって『よいこと』が公益」「『みんな』の中には自分が入っている。それがポイント」と解説した。
佐藤陸君(11)は「スーパー(とても)分かりやすかった。大学生が先生でも楽しい」と感想を発表。高橋さんは「分かってもらえて、こっちもうれしい」と話していた。
2013年(平成25年) 12月6日(金)付紙面より
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来年6―9月に本県で開催される大型観光事業「山形デスティネーションキャンペーン(DC)」に合わせ、山形DC推進協議会(会長・吉村美栄子県知事)が県民総参加によるもてなしの機運醸成を目的に募集している「おもてなしプラン」に、酒田市の浜中小学校(小野諭校長、児童103人)の取り組みが登録され4日、県DCキャラクター「きてけろくん」が登録証を交付した。県観光交流課によると、プラン登録は6号目、学校としては初という。
同協議会は県民総参加・全産業参加による「おもてなし」の機運を高めてもらうとともに、「住んでよし、訪れてよし」の地域づくりにつなげようと、「『山形日和。』おもてなし運動」と銘打ち、同プランを募集中。先月末の山形銀行を皮切りに、これまで観光関連、温泉施設、酒造会社など5企業・団体が登録された。
6号目となる同校のプランは「美しい庄内浜を県外の人にも楽しんでもらえるよう、クリーンアップ作戦を行う」というもの。同校は毎年、海水浴シーズンを前に学校近くの浜中海岸で清掃奉仕や漂着物調査を実施。今夏には「浜中あさり海水浴場」で海水浴客に対してごみの持ち帰りを呼び掛ける活動を展開した。
交付式は同校体育館で行われ、県「おもてなし係長」を務める「きてけろくん」、同課DC推進主査の相澤薫さんらが来校。児童が見守る中、「きてけろくん」が佐藤奈々さん(5年)に登録証を手渡した。
川村駿介君(同)が「力を合わせて美しい浜中地区を目指します」とあいさつ。小野校長は「海水浴客から『浜中に来て良かった』と思ってもらえるよう、心からの気持ちで迎えよう」と呼び掛けた。
登録された「おもてなしプラン」は、山形DCの特設サイトなどで公開。相澤さんは「『山形のおもてなし』の形をつくりたい。できるだけ多くの県民から参加してもらえたら」と話している。